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攻守にダイナミックな大型ボランチの進化。大津MF兼松将が「前を向くこと」の重要性を再確認したプロの練習参加

ゲキサカ / 2024年3月14日 17時45分


 2年生だった昨シーズンはボランチの定位置を確保し、プレミアリーグでも19試合に出場。「球際の部分でユースのいなしてくるような相手に対しては強く行けるようになったかなという想いもありますし、スペースを見つけてサイドの背後へ出すパスもそうですし、自分も背後へ走ったりと、そういうことが増えたかなと感じています」と成長している手応えを掴んだという。

 ただ、同時に攻撃面での課題もより明確になった。「山城先生からも指摘されるんですけど、パスを受けた時に後ろを向くことが多いので、フォワードが後ろを向いてバックパスした時には、自分は後ろを向かずに前を向いて、どんどんチャレンジしていきたいですね」。シビアなシーンでも、まずはベクトルを前へ向ける。その積極性は失いたくない。

 その想いを強くさせてくれたのは、プロの日常を垣間見た貴重な機会だ。2月中旬から行われていた北海道コンサドーレ札幌の熊本キャンプに、兼松は数人のチームメイトとともに2週間近く練習参加。トレーニングのサポートメンバーという形ではあったが、日本のトップレベルに触れることで、小さくない刺激を受け取った。

「自分と同じボランチのポジションの荒野(拓馬)選手は、どんどん前を向いて縦パスを刺していましたし、縦パスを受けた選手も全然ボールを奪われなくて、荒野選手が前を向いたら全員がアクションを起こしていたので、自分もボールを持ったら『絶対に前を向いてプレーしてくれる』と周りに思わせるぐらい、どんどん前を向いてプレーしていきたいなと思いました。荒野選手は守備も本当に強度が高いですし、アドバイスもいっぱいもらえたので、それは良かったです」。

「プロは強度も質も高校生とは全然違いますし、ゲームに参加してもプレスのスピードもプレースピードも速くて、周りを見てパスを出すような時間は全然与えてくれないので、2週間参加させてもらった中でプロのスピード感にも慣れたことで、高校生とやってみるとボールを受けてからボディフェイクで相手を剥がせたりして、『プロの練習に参加すると余裕が出てくるな』というのは凄く感じます」。

 この日の試合ではMF畑拓海(2年)とドイスボランチを形成。「去年はどっちかと言うと後ろ気味のポジションが多かったんですけど、今年は畑が後ろ気味にいるので、自分が前目気味でチャンスメイクに関わっていくというのを意識してやっています」と“相方”とのバランスも考えながら、今まで以上に攻撃的な姿勢は打ち出していく腹積もりだ。


 プレミアリーグでの“ノルマ”は、指揮官からも少し高めの数字を設定されているが、それぐらいの発破は望むところ。「山城先生からも『オマエが10得点ぐらい獲らないと残留できないぞ』とは言われているので、ゴールにはどんどん関わっていきたいですし、そこまでの攻撃の形にも自分がどんどん関わって、フォワードがゴールを獲れないような試合でも、自分が獲って勝てるような試合を多くしていきたいです」。せっかく高いレベルで戦えるのだから、目指す場所だって高ければ高いに越したことはない。

 ダイナミックな守備力に、ダイナミックな攻撃力を兼ね備えた、何でもできる選手への大いなるチャレンジ。兼松が攻守両面で進化を遂げていくことが、大津が期す2024年の快進撃へと繋がることに、疑いを挟み込む余地はない。



(取材・文 土屋雅史)

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