37歳FW興梠慎三がJ新記録の18年連続ゴールも、敬愛する小笠原満男に「記憶では超えられない」
ゲキサカ / 2024年3月17日 19時26分
[3.17 J1第4節 湘南 4-4 浦和 レモンS]
満員に沸くスタジアムで37歳のベテランが魅せた。浦和レッズのFW興梠慎三が前半11分に今季初得点となる先制点を決めた。右サイドを持ち運んだMF伊藤敦樹からのショートパスをMFサミュエル・グスタフソンがワンタッチでPA内へ浮き球パス。PA内の右側に進入したFW前田直輝が中央へ折り返すと、走り込んだ興梠が流し込んだ。
昨季まで17年連続で並んでいた鹿島時代の先輩MF小笠原満男を超える、J1新記録の18年連続ゴールだ。
けれども、興梠自身は元々記録に対して無頓着。今後破られにくいとみられる金字塔を打ち立てたことについて聞かれると、「そういう記録が達成できるのは、試合にコンスタントに出れているからだと思う。なかなか怪我しない、丈夫な体に生んでくれた親には感謝したいです」と両親に感謝しつつ、敬愛する小笠原を抜いたことに対しては、「記録では超えたかもしれないですけど、皆さんの記憶としては超えることはできない。ちょっとでも近づけたなら、すごく嬉しいです。勝てるのはスピードぐらい。抜くことはないです」と謙虚に語った。
ただ、チームとして価値のあるゴールだったという思いについては饒舌に語った。
「自分のゴールがすごいとは思わない。流れの中で点を取るところがすごく良かった。4-4で引き分けましたけど、自分としてはものすごくデカい。同点に追いついたからデカいとかじゃなくて、4点取れる力があるんだということを証明できた。去年からの積み上げで得点を重ねる、というのがチームの課題だったので、(引き分けは)悔しいですけど、ちょっとスッキリしている部分もあると思います」
2005年にプロ入りし20年目を迎えている。先日には同い年のDF長友佑都が日本代表に復帰し、Jリーグでの14年ぶりの得点も決めた。「あんまり同い年と考えてないですね。あいつはまだまだ若いです」と笑うが、興梠とて18年連続ゴールの金字塔を打ち立てたのはベテランになっても進化を止めないからだろう。
近年は「ここでキープできていたのにな、というところができなくなっているのを感じる」と言いつつ、「昔はよくドリブルとかしていたんですけど、年を重ねるごとにドリブルできなくなるので、ポストプレーを極めようと思って自分なりに年を重ねていくごとにプレースタイルを変えてきた。そろそろ、また何か変えないといけないかなと思います」と前を見つめた。
(取材・文 矢内由美子)
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