[MOM4651]岡山学芸館FW太田修次郎(2年)_中国新人で脱した苦境。大型FWが決勝でも貴重なゴール
ゲキサカ / 2024年3月18日 21時53分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.17 中国高校新人大会決勝 瀬戸内高 2-3 岡山学芸館高 Balcom BMW広島総合グランド]
日本一となった2年前の選手権では数少ない1年生としてメンバー入り。2年目を迎えた昨年は春先から主力を務め、選手権でもインパクトに残るプレーを披露している。今年は岡山学芸館高の10番と副キャプテンを託され、FW太田修次郎(2年)にとって、勝負の一年になるはずだった。だが、中国新人大会の前に行なった練習試合やスペイン遠征では思い通りの結果が残せず、スランプに陥っていたという。「シュートを迷いながら自信なく打っていた」。
転機となったのは準々決勝の高川学園高(山口2)戦。前半を無得点で終えるとハーフタイムに高原良明監督から「点が決められないなら、FWでは使わない」と最終通告を受けた。
指揮官があえて厳しい言葉をかけた理由はもちろんある。「シュートに迷いがあるというか、自信がなくなっていた感じだったので、“外すなら外しても良い”というぐらいの強気な気持ちでどんどん狙って欲しかった。多少相手が来ようが引きずってでも自分で強引に行くぐらいの気持ちがないとストライカーとしては絶対成長しない。とにかく点を取ることに拘って欲しい」。指揮官の激励を受けた太田はハットトリックを達成し、本来の得点力を取り戻していく。
迎えた決勝戦に向けた気合は十分。2月に行なわれた県の新人戦は準決勝で脳震とうになったため決勝は出られず悔しい想いをしていた。「調子も戻りつつあった中で、準決勝はプレーが良かったものの点は決められなかった。決勝こそは自分が点を取って勝たせようという気持ちでした」と振り返る太田は、試合開始から積極的にシュートを打ち続ける。
打てなくても、182cm、78kgの巨体を生かしたポストプレーで攻撃のターゲット役として機能し、決定機を待ち続けると見せ場が訪れたのは、1-1の同点で迎えた前半28分。左サイドを勢いよくオーバーラップしたMF青川凌大(1年)のクロスがゴール前に上がってきた。
「自分の所に来ると思っていたのですが、相手が先に触った」と振り返るものの、次への動きは早い。「練習でも弾いた次のボールまで予測しろと言われていて、落ちそうな所に移動したら、ちょうど良い所に来た」とこぼれ球の落下点に入って、ヘディングシュートを叩き込んだ。最終スコアは3-2となったが、チームに勢いをもたらすゴールを奪った太田の貢献は大きかった。
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