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生まれも育ちもスペイン。U-16日本代表の新星DFバンデラ吉田健太、母の故郷を背負って奮闘中「とにかく前進するだけ」

ゲキサカ / 2024年3月28日 6時30分

スペイン語で取材に応じたDFバンデラ吉田健太

 ベティスのカンテラ(育成組織)に所属する日本人選手が、年代別の日本代表に選出されたのは今年2月のこと。3試合の国際親善試合に挑むU-16日本代表の一員として、初めて日本代表のユニフォームに袖を通すことになった。そこで確かな力を披露したDFバンデラ吉田健太は今回、第51回モンテギュー国際大会に臨むU-16日本代表に再び選出。自身の力を示す舞台に挑んでいる。

 父がスペイン人、母が日本人というバックボーンを持つ吉田は、スペインで生を授かった後、ほとんどの時間を日本から遠く離れた地で過ごしてきた。住んでいる場所はアンダルシアの最南端となるカンポ・デ・ジブラルタル。日本のコミュニティもなければ、日本人自体がまったくいない。そんな場所で日々を送ってきたからこそ、スペイン語が第一言語となり、勉強はしているものの日本語はまだほとんど話すことができないという。

 そんな吉田は地元のクラブチームでプレーした後、5年前にベティスの下部組織に加入。CBを主戦場に左SBなどでもプレーし、一つずつステップアップを続けてきた。今季はカデーテA(U-16)に入ったが、数試合程度出場したところで、さらに上の年代となるリーガ・ナシオナル・フベニールに昇格。今はそこで仲間たちと切磋琢磨しつつ、トップチーム入りを夢見てトレーニングに励んでいる。

 モンテギュー国際大会の初戦となったU-16メキシコ代表戦では、左サイドバックとして先発出場を飾った。試合前に大雨が降ったこともあり「ピッチ状況が悪かった中でボールがどのように転がるのか」を掴むのに時間がかかり、そこのフィットに遅れたことで「もう少しいいプレーができた」と振り返る。それでも、攻撃面では自身の武器と語る「スペースを見つけて運んでいく」推進力を見せれば、セットプレーではルーズボールに対して素早く反応。二度のシュートチャンスは惜しくも枠を捉えなかったが、こぼれ球に対する嗅覚を見せてゴールに迫った。

 一方、守備ではチームとしての相手との兼ね合いもあり、吉田のサイドで数的不利を強いられるシーンが散見。クラブと代表の違いとして「よりフィジカルレベルの高いところでプレーしている」こともあって対峙した際に奪い切る強さを見せる場面もあったが、後手に回る守備になってしまうことも多く、前半のうちにファウルでイエローカードをもらってしまったことで、この試合ではハーフタイムでピッチを去ることになった。

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