プレミアリーグが来季途中から半自動オフサイドテクノロジーを導入!! 新会社と契約、慎重なテストで開幕に間に合わず
ゲキサカ / 2024年4月12日 8時31分
プレミアリーグは11日、2024-25シーズンの途中から半自動オフサイドテクノロジー(SAOT)を導入することを発表した。同日に開いた総会で、全クラブが満場一致でSAOTの導入に賛成した。
SAOTはカタールW杯で導入されたほか、UEFAチャンピオンズリーグやセリエAなどでも使用されている判定補助システム。『ESPN』によると、各会場の屋根に設置された10台の専用カメラが各選手から29の部位をトラッキングし、オフサイドポジションかどうかを自動的に判別する。ただ、W杯で使用されたボールにセンサーを内蔵するものではなく、AIが1秒間に50フレームの頻度でトラッキングを行ってボールの動きを分析し、蹴られたタイミングを特定するようだ。
VARは得点やPKなど介入対象の事象が発生した場合に限り、必要に応じてSAOTの情報を主審や副審に伝える。この技術を使うことで、従来よりも30秒ほどチェックに要する時間が短くなる模様。現在プレミアリーグで見られる「非常にわずかなオフサイドはオンサイドとする」運用は廃止され、ごくわずかでも攻撃側の選手が飛び出していればオフサイドとなる。また、オフサイドかどうかを示すアニメーションが大型ビジョンや中継で流れる。
プレミアリーグは秋に設定されている国際Aマッチウィークの終了後からSAOTを導入するとしている。9月2日から10日、10月7日から15日、11月11日から10日と同ウィークは3回設定されているが、どの期間がSAOTを導入するタイミングなのかは未定だ。
『ESPN』によると、プレミアリーグが来季からホークアイ社に代わって新たな会社とオフサイド技術に関する契約を結ぶため、開幕には間に合わないという。新会社の技術を用いたテストはすでに始まっており、システムエラーによる誤審を防ぐために慎重な精度の確認が行われている。公式戦で使用可能と判断し、実際に運用できるのがシーズン途中の秋となる見込みだ。
プレミアリーグでは昨季、VARがオフサイドラインを引く対象選手を間違えたほか、そもそもオフサイドのチェックを行わなかったことによる誤審が発生している。このような失敗はSAOTの導入でなくなる見込み。一方、今季のトッテナム対リバプールで発生した誤審はVARがピッチ上の判定をゴールと勘違いしていたため、SAOTがあっても同じ結果になったとみられる。
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