エル・クラシコのゴールラインテクノロジー事案で物議…欧州5大唯一の未導入、採用の流れも開幕直前取りやめに
ゲキサカ / 2024年4月22日 9時44分
21日に行われたレアル・マドリー対バルセロナのエル・クラシコで、ボールがゴールに入ったかどうかに関する際どい事象が発生して話題になっている。
1-1で迎えた前半28分、バルセロナが右からのCKを獲得するとFWラミネ・ヤマルが合わせたボールはゴールに向かう。これをGKアンドリー・ルニンがセーブしたが、バルセロナはすでにゴールに入っていたことをアピールした。主審はプレーの再開を止め、VARのチェックが始まった。
ただラ・リーガにはゴールラインテクノロジー(GLT)がなく、ゴールラインの延長線上に設置されたカメラではルニンの体でボールが隠れていて判別が不可能な状況だった。他のカメラではゴールに入っていたようにも見える映像もあったが、角度があったためVARが確証を得ることができず、ノーゴールの判定が保持された。試合は最終的にR・マドリーが3-2で勝利している。
『ESPN』によると、バルセロナのGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンは「この業界には多額の資金があるのに、重要なことには使われていない」とGLTが導入されていないことを批判したようだ。シャビ・エルナンデス監督も「GLTがないのは恥ずかしいこと。世界一のリーグと言うのならGLTは必要だ」と同調している。
欧州5大リーグでGLTが採用されていないのはラ・リーガのみ。同日のフランス・リーグアンではGKがセーブしたかに思われたシーンでGLTが作動し、スタッド・ランスの失点が記録される事象もあった。もっともスペインでGLTを導入する動きはあり、今季の開幕前には半自動オフサイドテクノロジーを含む新たな判定システムの提供社を募集していた。しかし、国内の映像制作会社によって入札プロセスの不公平さが指摘されたことで、マドリード商事裁判所によって募集の暫定的停止が決定。スペインサッカー連盟(RFEF)はこの決定に従い、募集を取りやめてGLTを導入しない決断を下していた。
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