「自分は反骨心が凄くある」。決勝で不発の神村学園MF名和田我空はインハイで必ず借りを返す
ゲキサカ / 2024年5月26日 21時9分
[5.25 インターハイ鹿児島県予選決勝 鹿児島城西高 1-2神村学園高 OSAKO YUYA stadium]
悔し過ぎる70分間が、逸材の反骨心に火をつけた。神村学園高が後半残り2分からの逆転劇によって7大会連続となるインターハイ切符を獲得。日本高校選抜MF名和田我空(3年=神村学園中出身)にとっては1、2年時のインターハイと選手権に続き、5回目となる全国大会出場となる。
ただし、試合後、名和田は悔しさを滲ませていた。昨年のインターハイ予選は準決勝、決勝でいずれもスーパーゴール。U-17日本代表の実力を見せつけ、チームを優勝に導いている。今年も準決勝まで4試合連続ゴール。だが、準決勝の得点は5-0の4点目で、得点シーン以外にも決定機はあった。自己採点を「50点」と辛口評価していた名和田は、決勝後、さらに厳しい「今日は30点、20点ぐらい」と首を振っていた。
この日は鹿児島城西高が名和田へのパスコースを遮断。普段に比べて背番号14がボールを受ける回数は非常に少なかった。たとえボールが入っても、相手DFの射程距離。厳しいチェックを受けてキープし切れないシーンもあった。
このような状況が前半の35分間、そして後半も続く展開に。チームのシュート数も後半半ばまでゼロだった。名和田は球際の攻防などで奮闘していたものの、29分に痛恨の失点。それでも、ここから押し込む回数を増やし、名和田も巧みな身のこなしからラストパスへ持ち込んだ。
神村学園は33分に相手のミスを逃さずに追いつくと、35+1分には右クロスに反応した名和田の目の前でMF大成健人(3年)がヘディングシュートを流し込んで逆転勝ちを果たした。このシーンで名和田は上手くDFを引き付けて大成の決勝点をお膳立てしたが、自身の結果はシュートゼロで無得点。オフ・ザ・ボールでマークを外す部分を含めて改善することを誓っていた。
「相手も集中力を切らさずに自分のマークを外すってことはあんまりなかったので。ほんとに今日はボールも入らないですし、自分のポジショニングも問題だと思うので、自分にベクトルを向け続けて、それは頑張りたいと思います」
神村学園中時代から年代別日本代表の中心を担ってきた名和田は、昨年のAFC U17アジアカップで得点王とMVPの活躍。U-17日本代表をアジア制覇へ導き、同年のU-17ワールドカップではスペインからファインゴールを決めている。昨年末の選手権全国大会でも3試合連続ゴール。ドリブル、パス、シュートで違いを示すスーパーエースは24年度高校サッカー界の有力な主役候補だ。
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