J1首位町田に“ポスト平河”早くも登場!! 再三ドリブル突破で魅せたルーキーMF芦部晃生、“憧れ”の横浜FM戦で爪痕残すJ1デビュー
ゲキサカ / 2024年7月21日 8時58分
▼特別な思いで挑んだ横浜FM戦
そんな芦部にとって、この一戦にはもう一つ特別な意味があった。昨季まで在籍していた関東学院大は横浜FMと提携関係にあり、過去には練習参加やトレーニングマッチでの対戦を経験。さらに日産スタジアムでボールパーソンを務めたこともあり、「町田に決まる前は憧れのクラブだった」という。
「ボールボーイをしていて、見ていて面白いサッカーだなと思っていたし、いちファンとしてもお世話になったクラブ。大学の監督・コーチもマリノスのアカデミーの方々だったし、この試合はどうしてもメンバーに入りたいなという思いだった」。特別な夢舞台でのJ1デビューだったようだ。
もっとも試合を終えてみると、憧れの舞台に立った達成感よりも結果が伴わなかったことへの悔しさが残ったという。
「自分の特徴はドリブルで積極的に仕掛けるところ。それを監督、コーチにも求められていたし、なんとか得点、アシストで結果を残せればよかった。ドリブルをしても自分からボールが離れた時にどうなっているかというのを意識している。どの点でいうと得点、アシストが欲しかった」
「自分がドリブルでいくら剥がせても、クロスを上げてどうなっているか、シュートを打ってどうなっているか、パスを出してどうなっているかが大事。自分からボールが離れた時が価値だと思っているので、それでいうと全然満足していない」
ドリブル突破がゴールにつながるかどうかは味方のパフォーマンスにも左右されるものだが、向き合うのはあくまでも結果。「ドリブルで1枚、2枚剥がすところは回数も多かったし、そこはやれたと思う」と持ち味には手応えを掴みつつも、「結局自分のところで何もできなかったというのは相手が一枚上手だったのかなと思う」と冷静に現状を見つめていた。
▼高校時代は控え選手
そんな芦部だが、中学・高校時代を過ごしたベガルタ仙台のアカデミーではなかなか出場機会を得られなかったという悔しい過去を持つ。
当時はプロを目指していたというより、単なる憧れの存在。思い出の選手として千葉直樹、関口訓充、奥埜博亮といった名前を次々に挙げる中、奇しくもJ1デビュー戦のタイミングで同時投入された今季J1初出場のFW中島裕希もその一人だったという。
そんな芦部の転機となったのは大学時代。高校3年の春に母親を亡くし、一時はサッカーから離れる時期も経験したが、関東学院大の練習参加を紹介され、飛び込む決断をしたのが始まりだった。
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