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【単独インタビュー】「机上の空論にならない」「逆に難しいことをしなくていい」冨安健洋が語るアーセナルの強みと適応力の理由

ゲキサカ / 2024年7月29日 19時3分

——冨安選手も同様にチームの幅を広げ、正しい補強選手となった選手のうちの一人だと思います。今季出場した試合ではライス選手の脇に入っていったり、時にはハバーツ選手が動いたスペースを狙ったりと、さらにプレーの幅を広げていた印象があります。自身の適応、成長についてどう感じていますか。
「まずはそれよりも戦術の浸透度がチームとして増したことが明らかにあると思います。やることがはっきりしているというか、(SBの)右でも左でもやることは変わりますし、その中で埋めるべきスペースが決まっていて、味方の立ち位置を見ながら変えていくところがあるというのは前のシーズンよりもうまく回ったかなと思います」

——とはいえ個人に着目しても、試合によって役割を変えたり、時には試合の中でもポジションを変えたりと、こんなに幅広いプレーができる選手は他にいないんじゃないかという現地の記事を目にしたことがあります。世界のDFを見渡しても、とりわけ難しい役割を担っている選手なんじゃないかなと思いますが、そのような意識はありませんか。
「そうですね。あまり気にしていないです(笑)。たしかに言われたとおり、試合の中で右と左、役割を変えることもありましたし、ミーティングでは自分が今週どっちで出そうなのかというところを予想しながらではありましたし、練習ではセンターバックをするタイミングもありましたし、それぞれ役割が全く変わってくるので、難しさというわけではないですけど、どこを見ていたらいいんだろうというのはありましたけどね」

——外から見えているような「この役割は冨安選手にしかできないだろう」という感覚は。
「いや、その感覚は全くないですね。むしろチームメートから学びながらやっている感覚のほうが大きくて、右だったらベン・ホワイトがやっていること、左だったらジンチェンコやキビオルもやっていましたけど、彼らは僕にないものを持っている選手だと思います。それを練習や試合の中で盗みながらやっている感覚のほうが大きいですね」

——いまの話を聞いていて、日本代表が強豪国との戦い続けていた昨年9月、10月の活動中に「アーセナルに帰ったら厳しい基準があるので」という点をたびたび強調していたことを思い出しました。正直これも想像がつかない世界ではあるのですが、その基準とはどのようなものなのでしょう。
「当たり前の基準が違うというか、机上の空論にならないなというのは思っています。『ボード上でできても、それピッチ上ではできないでしょ』という考えがアーセナルの中にはないといいますか。だからアルテタ監督も選手たちに高いものを求めますし、実際にそれをピッチ上で表現するためのメニューが組まれていたり、コンセプトが分かりやすいようにミーティングで話してもらったりというのがあります。簡単なことをやっているように見えて、結構難しいことをやっているような感覚ですかね。でも僕は自分がというより、それは外から見ている時のほうが感じますね。レベル高いなと思います」

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