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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:真夏の余韻(川崎フロンターレU-18)

ゲキサカ / 2024年8月3日 21時28分

「選手たちは本当に苦しい群馬を勝ち抜いていきながら、いろいろなことがありました。そういった中で凄く選手たちが粘り強く戦った結果、ここまで来れたので、選手たちはこの短期間で非常に成長しましたし、良くやってくれたと思います。あと1つ、勝たせてあげたかったです……」。常に選手のことを一番に考える指揮官らしい言葉が続く。

 試合終了の瞬間に思ったことを問われると、少し上を向いて考えたあと、声を振り絞る。「うーん、まあ、本当に……、選手たちがかわいそうだなというところを凄く思ったんですけれども……、ただ、相手も同じ条件でやっていますし、振り返ればここの球際で負けていなかったらとか、簡単にコーナーキックにしていなかったらとか、最後のファウルのところも引っかかった、引っかかっていない、ということではなくて、難しい部分はあったんですけれども、まだまだ改善の余地はあると、終わってすぐに思いました」。大会を通して天候やレギュレーションに翻弄されたことに対する不服や不満を、長橋監督は最後まで一切口にしなかった。

再逆転された直後。スコアボードを見つめる長橋康弘監督

 群馬ラウンドで行われたグループAの全6試合のうち、70分間の試合が成立したのはわずかに2試合のみ。アルビレックス新潟U-18は前半だけで打ち切られた初戦に敗れ、2戦目は試合中止で0-0での引き分け扱いとなったため、一度も70分を戦うことがないまま、最終戦を待たずに敗退が決まってしまったのだ。

 大宮U18の丹野友輔監督が、1日順延となったグループステージ最終戦で突破を決めた試合後に話してくれた言葉を、改めて引用させていただく。「今日も急遽図南クラブの子どもたちが運営のサポートをしに来てくれていましたし、そういうボランティアでやられている方がいらっしゃったからこそ試合ができたので、そういう人たちへの感謝を選手にも伝えていきたいと思います。だから、一概に運営が全部ダメだったとは思って欲しくないですし、一生懸命やってくださった方たちがいることを、我々もちゃんと理解しないといけないのかなと。まずは選手の安全が第一で、安心して選手が思い切りプレーできる環境を与えてあげることが、一番我々大人がやらなくてはいけないことなので、この経験を来年以降に生かしていっていただけたらなと思います」。

 大阪、山口、宮崎という他の3会場とは明らかに置かれた状況が異なる中で、川崎F U-18は数々の予期せぬ事態に直面した群馬ラウンドの勝者として、他の7チーム分の想いも背負って戦っていたことは、きちんと記しておきたい。

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