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指導者2年目の“新米”高校教師、奮闘中。母校・水戸啓明のコーチに就任した元Jリーガーの金久保順が向き合う新たなサッカーとの関わり方

ゲキサカ / 2024年9月1日 18時24分

今シーズンから母校の水戸啓明高の指導に当たっている金久保順コーチ

[8.31 高円宮杯茨城1部リーグ第11節 明秀日立高 1-1 水戸啓明高 石滝サッカー場]

 去年から足を踏み入れた指導者の世界では、まだ“若葉マーク”が付いているような段階。いろいろな現実に直面しながら、この仕事の難しさを日々実感している。だが、毎日のようにグラウンドに立ち、“後輩たち”と向き合って、ぶつかり合って、前に進んでいく日常は、とにかく楽しくて、とにかく刺激的だ。

「選手の変化を見るのが好きなんですよね。もちろん勝敗の部分で、戦術を考えてこの1試合を戦うというのもヒリヒリしていて面白いですけど、本当に1週間や1か月でガラッと変わる選手もいて、そういうのを見ると『これからどうなっていくんだろう』というワクワクが大きいので、自分では育成向きの指導者なのかなと思っています」。

 今年の2月から自らの母校でもある水戸啓明高サッカー部のコーチに就任した、元Jリーガーの“新米”高校教師。金久保順はシビアなプロのステージを生き抜いてきた自らの経験と、指導者という未知の領域に対する確かなモチベーションをブレンドしながら、新たなサッカーとの関わり方に心を躍らせている。


「相手に退場者が出た時に『難しいゲームになるな』ということはわかっていたので、その中で先に点を獲られて、実際に難しいゲームになってしまいましたけど、最低限の勝ち点1かなと。本当は勝ち点3が欲しかったですけど、妥当な結果かなと思います」。

 水戸啓明の指揮を執る金久保コーチは、終わったばかりの試合を冷静に振り返る。IFA(茨城県)リーグ1部第11節。昨年度のインターハイで日本一に輝いた明秀日立高とアウェイで対峙した一戦は、開始10分で相手に退場者が出たことで、早々に数的優位を得たものの、前半のアディショナルタイムには先制点を献上。1点をリードされた状況で、45分間が終了する。

「楽をして勝とうなんて、絶対に思うな」。迎えたハーフタイム。水戸啓明のベンチからは冷静な口調ながらも、厳しい声が聞こえてくる。その言葉の理由を金久保コーチはこう明かす。

「1人がちょっとずつサボろうとすると、そのちょっとの差がとんでもない差になってしまうので、より一歩、二歩と全体で頑張らないと、11対10の違いはなくなってしまうんです。だから、気持ちを上げるためにも、気を引き締めるためにも、パフォーマンス的な意味も込めて言いました」。



 後半4分。水戸啓明が同点に追い付く。左サイドをMF下川司(2年)との連携で崩したDF渡邊アンヘル武蔵(3年)がクロス。ファーサイドへ飛び込んだMF黒澤幸之朗(2年)のシュートがゴールネットをきっちり揺らす。

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