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「西が丘でアイツらに応援してもらいたい!」東京実は後半ATのラストプレーで同点被弾も関東大会王者・大成をPK戦で振り切って「5度目の正直」に堂々と挑む!:東京A

ゲキサカ / 2024年10月29日 7時52分

 先攻の大成1人目は成功させたが、後攻の東京実1人目のキックはポストにヒット。2人目はどちらもきっちりゴールへ沈める。迎えた大成3人目。タイミングを外すような形で正面に蹴り込んだボールは、「『来そうだな』と思ったので、そのまま正面にいたらドンピシャで止められました」という海老澤がビッグセーブ。東京実3人目は確実に成功。2-2。どちらもまったく譲らない。

 4人目はやはり両チームのキッカーが丁寧に蹴り込み、いずれも成功。そして大成5人目。キックは右。海老澤も右へ飛ぶ。「軸足とかいろいろなところを見つつ、あっちに飛んだ感じです。自信はありました」。守護神、躍動。スタンド、沸騰。東京実5人目はキャプテンの高井。「プレッシャーはのしかかってきましたけど、『ここで外したら男じゃないな』と思いました」。渾身の力を乗せて打ち込んだボールは、ゴールネットを確実に揺らす。

「もう最高ですよね。2-0になった時に、どこか心に隙もありましたし、これで負けたら普通に負けるよりあまりに痛いので、最高に嬉しい気持ちもあれば、ホッとした感じがありました。『ああ、良かった……』と」(森監督)。東京実が激闘をPK戦を制して、2年ぶりとなる準決勝へと勝ち上がる結果となった。



 この日の会場は「集団発声や鳴り物」による応援が禁止されていたこともあり、東京実の選手たちはある“誓い”を立てていた。「応援団がこの前の高島戦は本当に凄い応援をしてくれて、自分たちも背中を押されたので、この応援できない会場で終わりたくないと思っていました」(高井)

 さらに片山智裕総監督はこんなことを明かしてくれた。「僕は今日のMVPは応援団長かなと思います。明るくて盛り上げるのが得意なヤツで、僕がいつもモチベーションビデオを作っているんですけど、『先生、僕も作ってきたんです』って(笑)。どうも親が作ってくれたらしいんですけど、それを見てみんなも『絶対負けねえ』みたいなモチベーションが上がりましたよね」。

 アイツらが100パーセントで応援できる西が丘のスタンドを、オレたちが必ず用意する。東京実を代表してピッチに立った選手たちはその想いを胸に戦い、シビアな100分間を走り切り、執念のPK戦で勝利を引き寄せたのだ。

 89回、92回、99回、101回に続いて、5度目の挑戦となるセミファイナル。過去の4回はいずれも涙を飲んでいるだけに、彼らにとっては新たな歴史の扉を開けるための『西が丘チャレンジ』だが、間違いなくチームの士気は上がり続けている。

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