土壇場で共有されたイメージは「紡がれてきた歴史とストーリー」。開志学園JSCは日本文理と繰り広げた超激闘を4-3で制して10大会ぶりの全国に王手!:新潟
ゲキサカ / 2024年11月3日 19時9分
[11.2 選手権新潟県予選準決勝 日本文理高 3-4(延長) 開志学園JSC高 長岡ニュータウンサッカー場]
2点差を追い付かれ、また突き放したにも関わらず、終盤の失点で再びスコアを振り出しに引き戻される。それでも、信じていた。最後に勝つのはオレたちだと。必ずビッグスワンのファイナルへ舞い戻るのだと。どれだけ追い込まれても、諦めない。絶対に諦めない。
「もう本当に壮絶でしたね。選手権というのはこういう子どもたちの力を引き出してくれる大会で、去年もこの準決勝で劇的な勝ち方をしたんですけど、本当に不思議ですよね。指導者冥利に尽きるというか、こういう場に遭遇できて良かったです」(開志学園JSC高・宮本文博監督)
双方が死力を尽くした超激闘は、エースのハットトリックで終止符!第103回全国高校サッカー選手権新潟県予選準決勝が2日、長岡ニュータウンサッカー場で行われ、一昨年の県王者・日本文理高と昨年度のファイナリスト・開志学園JSC高が対峙。延長までもつれ込んだ激しいシーソーゲームは、延長後半10+1分にFW阿部日夏太(3年)がこの日自身3点目となるPKを叩き込み、開志学園JSCが4-3で勝利。2年続けてのファイナル進出を手繰り寄せた。10日の決勝では新潟明訓高と対戦する。
「試合前にピッチを見たらコンディションが悪かったので、シンプルに背後に入れ込もうというところで、そこを徹底したのが良かったと思います」と宮本文博監督が話したように、朝から降り続いている強い雨でピッチはボールが転がらない状況に。その中でも阿部とFWイヴァニツキー・レオ(3年)の2トップを効果的に使った開志学園JSCが好リズムでゲームに入る。
すると、先制ゴールが生まれたのは前半21分。右サイドからMF柏谷飛侑(3年)がロングスローを投げ入れると、イヴァニツキーのリターンを柏谷は左足で正確なクロス。飛び込んだMF荻原怜大(3年)のヘディングが鮮やかにゴールネットを揺らす。1-0。開志学園JSCが1点のアドバンテージを手にする。
次の得点を引き寄せたのもセットプレーから。33分。左サイドで獲得したCK。MF岸田朔太郎(3年)が丁寧に蹴り込んだキックに、キャプテンのDF松浦朔太郎(3年)が頭で競り勝つと、「ゴール前で待っていられるところに自分の成長を感じました」という阿部がヘディングでボールをゴールへ流し込む。「自分たちは強みのセットプレーをずっと練習してきたので、『絶対に決められるだろうな』という自信はありました」と松浦も話した開志学園JSCが2点をリードして、最初の40分間は終了する。
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