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「自分の子どもが生まれても流経に入れたい」 大ケガから帰ってきた不屈のファイター。流経大柏DF富樫龍暉が感謝のPK成功に滲ませた揺るがぬ「流経愛」

ゲキサカ / 2025年1月14日 22時0分

大ケガから帰ってきた不屈のファイター、流通経済大柏高DF富樫龍暉(3年=VITTORIAS FC出身)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.13 選手権決勝 前橋育英高 1-1(PK9-8)流通経済大柏高 国立]

 苦しい時期を乗り越えてたどりついた、日本一を決めるファイナルのピッチ。自分を信じてくれた監督のために、いつでも背中を押してくれた家族のために、そして、スタンドから声援を送ってくれる仲間のために、今の自分にできることを100パーセントでやり切るしかない。すべてを出し尽くす覚悟なんて、とっくに定まっていた。

「『みんなでこの決勝まで行って、日本で一番長い冬にする』という目標は達成したので、準優勝という結果は悔しいですけど、『強い流経』を少しでも取り戻せたのかなと思います」。

 ヒザの負傷による長期離脱から帰ってきた、流通経済大柏高(千葉)に強大なエネルギーをもたらす不屈のファイター。DF富樫龍暉(3年=エム・イー・エス千葉VITTORIAS FC出身)は憧れ続けた国立競技場の芝生を、堂々と、力強く踏みしめた。


「最初に試合に入った時は『ああ、大勢の人がいるな』と思いました。でも、緊張はしなかったですね。スタジアムは確かに大きかったですけど、圧迫感はそんなになかったので、そういう部分ではちょっと楽な気持ちでプレーできたかなと思います」。

 日本一を懸けて、前橋育英高(群馬)と対峙した選手権決勝。1-1で迎えた後半18分に、流経大柏を率いる榎本雅大監督が決断したのは何と“3枚代え”。MF和田哲平(3年)、DF幸田爽良(3年)とともに、富樫は聖地のピッチへと送り込まれる。

「同点という状況だったので、攻撃では自分のプレーでゲームを決められるように、守備では抜かれないことや1対1で負けないことをずっと考えていました」。任されたのは右サイドバック。DF奈須琉世(3年)とDF佐藤夢真(3年)のセンターバックコンビと息を合わせ、相手の攻撃の芽を1つ1つ丁寧に摘んでいく。

「入ってすぐはちょっと力んでいて、コーナーもファーに流れてしまいましたね」。プレースキッカーも任されたものの、最初のCKはややミスキックに。ただ、得意のロングスローも含めて、セットプレーから富樫がチャンスを演出する。

 本来は不動のセンターバックとして、最後の選手権を迎えているはずだった。1年時からプレミアリーグでスタメンに抜擢されるなど、確かな評価を得ていた富樫は、2年生に進級するとポリバレントさを買われて、サイドハーフやサイドバックも含めた複数ポジションで起用され、チームの中での存在感を高めていく。

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