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阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月25日 15時10分

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岡田監督(右)/(C)共同通信社

 セ・リーグ首位の阪神を率いる岡田彰布監督(66)は球団の歴代最多勝利監督の座も近づいている。現在1位の藤本定義の514勝まで残り24勝(24日現在)。球宴前にも記録を更新しそうな勢いだ。

 ただでさえ後ろ盾には親会社である阪急阪神ホールディングスのトップ・角和夫会長兼CEOがいる上に、このままの勢いで球団史上初の連覇達成となると、「それこそ阪神のドンとして聖域化しそうな雰囲気です」とは、さる全国紙記者だ。【前編】からつづく。

  ◇  ◇  ◇

 それを裏付けるような出来事があった。

 岡田監督は今月4日のDeNA戦後の囲み取材で、開幕から2カード連続で負け越したチーム状態について、「ちょっと想定外」と話したことが大きく取り上げられたことに「真意とは違う」と激怒、翌5日から囲み取材を拒否した。実際、「ちょっと想定外」と発したのは事実。しかし、その直後に「別にまだ2カードだから」などと補足しており、岡田監督に言わせれば、負け越しはあくまで「想定内」。にもかかわらず、真意をくみ取らずに「想定外」と騒ぎ立てるなら話さない、というわけだ。

 こうして岡田監督とマスコミとの間に隙間風が吹いたわけだが、23日になってついに取材拒否が解かれ、囲み取材が再開された。

 その日の朝、在阪スポーツ5紙(日刊、スポニチ、サンスポ、報知、デイリー)がくだんの岡田監督の発言について改めて、「あくまで真意は想定内だった」などと、修正する記事やコラムを一斉に書いた。

「これが岡田監督の心を動かしたのでしょうが、もともと番記者とのコミュニケーションに物足りなさを感じているようです」とは、古株の在阪放送関係者。

「岡田監督は前任時(04~08年)からときどき取材拒否をしていたが、当時はしょっちゅう監督番の記者と一緒に食事をしたり酒を飲んだりして良好な関係を築いていた。お互い意思疎通を図ったのは、『マスコミも戦力』という考えがあるからです。監督番は試合前や試合後も遠征先のホテルに張り付き、移動の飛行機や新幹線にも密着。総理大臣の動静を追う『総理番』のようなものだった。その過程で外食先から宿舎に帰ってきた岡田監督が監督番を見つけて、『一杯飲むか?』と宿舎のバーでごちそうすることも。しかし今はコロナ禍もあって、取材環境が激変しました。食事会など懇親を深める機会は激減。囲み取材も、各社は監督談話の一言一句をインターネットで速報する必要があり、極端に言えば録音するのに精いっぱい。突っ込んだやりとりになりづらい面もあるにはある。かつてウエットだった監督番との関係は、ドライになっているのは確かです」

 取材拒否を巡る騒動はマスコミが岡田監督に歩み寄ることで解決したわけだが、前出の全国紙記者は「今後は岡田監督の報道に忖度が生じるのではないか」と、こう続ける。

「ただでさえ歯に衣着せない発言が多い上に、会話に主語がなかったり、アレなどの指示語も多い。文字だけでは真意が伝わりづらい部分もあるため、取材拒否を経て、発言の扱いは今まで以上に細心の注意を払う必要がある。岡田監督に対する批判的な記事も書きづらくなるでしょう。阪神の監督というのはちょっとでも負けが続くとマスコミに叩かれますが、今回の一件で厳しい声を封じることにもつながるかもしれません」

 周囲は腰砕け、岡田監督に怖いものはなくなりつつある。

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