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Z世代社員を育てるときに絶対やってはいけない「ほめ方と叱り方」【Z世代社長の助言】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月5日 7時0分

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1990年代半ばから2010年代序盤生まれの若者を指す「Z世代」。なかでも、ほめられることで伸びる、通称「ほめ伸びタイプ」の人たちは「最初の関係づくりを慎重に進めることが必要」と、自身もZ世代である、株式会社OMOCHI代表取締役である白附みくる氏は言います。白附氏の著書『Z世代の取扱説明書 Z世代社長が語るリアルな本音』(サンクチュアリ出版)より、このタイプのZ世代と良好な関係性を構築するための方法を詳しく見ていきましょう。

「ほめて伸びる」Z世代へのベストな接し方とは

「ほめ伸びタイプ」の特徴は、次の通りです。

・プライドが少し高め・見た目がキレイで容姿端麗な人が多い

・人からよくほめられて育ってきた

・怒られることにあまり慣れていない

・これまで生活で苦労したことがなかった

・否定に対する耐性がほとんどない

わたしは以前、このタイプでした。「みくるちゃん、本当にすごいね!」と言われるのはくすぐったい反面、ほめられることでとても伸びました。

このタイプは人から否定的な言葉を言われることへの耐性がまったくなく、少し何かを指摘されただけで「もう帰りたい…」「もう嫌だ!」となってしまうほど、否定されることがとても苦手です。否定をしても何もいいことは生まれないので、育成のためには、とにかくほめちぎるのが最善策です

小さなことでも、実際に言葉にしてほめてあげてください。

ほめて伸びるタイプは“信頼関係”が何より大切

ほめ伸びタイプは、「いじられること」があまり好きではありません。とくに、否定的な内容を冗談っぽくいじられることを嫌います。否定されることにとても敏感なので、冗談でも受け入れることができません。笑い者にされることが嫌で、自分が人をいじる側になっていることが多い傾向もあります。

ほめ伸びタイプかどうかの見極めは、慎重に行いましょう。3タイプのなかでは、最初の関係性づくりをもっとも慎重に進めることが必要だからです。

このタイプは、話しているときに嫌だと思うことがあると、表情や雰囲気、返答の仕方でバリアを張ります。話があまり深くならないような返答をしたり、いじられることが嫌そうな雰囲気を出すこともあります。

恋愛のことも、あまり踏み込んで聞かれたくない、と思う人がよく見られます。自分のマイナス要素を知られたくないため、相手がたやすく内側に入ってこないようにガードを固くします。

ただ、「心を許せる相手」にはたくさん話をしたいと思っているので、まずはこちらが「心を許せる存在」になる必要があります。それを見極めず、最初からグイグイと踏み込んで入っていくと嫌われてしまうので、不躾な質問はせず、プライベートな話は関係性ができたと感じてからにしましょう。

厚い信頼関係を築くことができれば、決して裏切るようなことはせず、あなたを喜ばせたい一心で、一生懸命仕事に取り組むはずです。

叱るときはまず「自分が折れて謝る」とスムーズ

「ほめ伸びタイプ」と信頼関係がまだできていない段階でも、注意をしたり、改善してほしいことを伝えたりする場面は訪れるはずです。

このタイプの場合は、まずはあなた自身が謝ることから始めるのがおすすめです

その人ができていなかったとしても、相手のせいにはせず、こちらから折れて、「あなたができるようにさせられなかった自分がいけなかった」と伝えるのです。

× 「ここはもっとこうしてほしいのに、これもできていないよ!」

〇 「ここをきちんと教えられなくてごめんね。本当は、このようにしてほしかったんだ…」

命令のような口調で叱ると、ほめ伸びタイプは「否定された」と受けとめますが、責任の所在を「はっきりと指示をしなかった側」にすることで、「いえ、わたしができていませんでした。すみません」と自分から改善点を受け入れるでしょう。

まずはあなたが謝り、相手の気持ちを汲みとったうえで「次からは、こうしてほしいな」と丁寧に伝えると、ほめ伸びタイプは行動を改善します。

「ほめて伸びる」Z世代の意欲をさらに上げる“理想のほめ方”

ほめ伸びタイプの人が壁を突破できずに苦しんでいて、本人も気にしているように感じられたときは、どのような対応をすればいいのでしょうか。

「ほめ伸びタイプ」は、ほかのタイプ以上に怒られることを怖がります

プライドが高いため、失敗して怒られたり否定されたりすることが、何よりも怖いと感じるのです。ですから、どんなときもできていることを見つけ、ほめてあげましょう。

〇 「十分できているよ! 大丈夫だよ! あなたはもっとできるよ!」(悩んでいるとき)

〇 「責任はこちらがとるから。何か失敗しても、あなたの責任にはならないから。大丈夫だから、できる限り、自分でやってみて」(チャレンジをうながすとき)

このタイプには、「わたしが責任をとるから、やれるところまでやってみなよ。もちろん、いまでも十分素敵だけれどね!」と伝え、チャレンジすることへの不安を取り除いてあげましょう。そうすると、「それならやってみよう!」と気持ちを切り替え、一生懸命取り組めるようになります。

ほめ伸びタイプをもっと伸ばしたいとき

× ただほめるだけ

〇 「これもできるんじゃない? やってみなよ」

〇 「すごいね! でも、これもできるようになったらもっとすごいね!」

ほめ伸びタイプを育成する最良の方法は、「仕事を任せること」です。「1回やってみて」と任せて、結果をほめてあげましょう。いつもと同じことをお願いし、ただほめるだけのパターンで仕事を進めると、お願いされることをただ待つタイプになってしまう危険性があります。

「これだけやりました! ほめてください!」となってしまうと伸びなくなるので、現状を認めたうえで、次のステップでも優しく提示してあげてください。

ほめ伸びタイプをさらに伸ばしたいとき

〇 「まずは自分で1回やってみて。あなたならできるから!」

〇 「え? 頼んでいないのにやってくれたの? うれしい!! ありがとう!」

× 任せた結果に対して怒る

ほめ伸びタイプをさらに伸ばすには、本人に考えさせることも大切です。気をつけたいのは、そのときの結果に対して怒らないこと。怒ると自分で考えることが怖くなり、「指示待ち人間」になってしまいます。自分で取り組む環境をつくり、自分で考えて取り組んだことをほめてあげましょう。

また、自主的に動いたら、そのことも認めてあげてください。そうするととてもうれしくなり、自分で考えて行動する人になるでしょう。

白附 みくる

株式会社OMOCHI代表取締役

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