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「ハイボールは太らない」はウソだった!?…お酒の“糖質ゼロ”に潜む落とし穴【医師の助言】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月3日 12時0分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

糖質制限ダイエットの流行をきっかけに、普段飲むお酒をビールや日本酒といった「醸造酒」からハイボールなどの「蒸留酒」に切り替えたという人も多いのではないでしょうか。しかし、そんなハイボールには意外な落とし穴があると、『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)著者で医師の尾形哲氏はいいます。詳しくみていきましょう。

「ハイボール」は本当に太りにくい?

要注意!ハイボールは「糖質ゼロ」だが“高カロリー”

糖質制限ダイエットの流行から、糖質が含まれるビールや日本酒を避けて、焼酎やウイスキーの炭酸水割りで減量を試みる人が少なくありません。でも、そこには落とし穴もあります。その理由を説明する前に、まずはお酒の種類について解説しましょう。

お酒は、製造方法によって「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」の3つのタイプに分けられます。醸造酒の代表はワイン、ビール、日本酒で、米や麦などの穀物や、ぶどうなどの果実に含まれているでんぷんや糖を、酵母菌を使って発酵させます。そのため、糖質が含まれています。

蒸留酒は焼酎、ウイスキーに代表され、原料を発酵させた液体を蒸留したお酒です。簡単にいえば醸造酒を気体化したアルコールを液体にするため、糖質は残りません。しかし、醸造酒に比べてアルコール度数が高くなります。

混成酒は醸造酒や蒸留酒に、果実や薬草、ハーブ、香辛料を加えたお酒です。

蒸留酒の落とし穴は、確かに糖質はゼロですが、アルコール度数が高いところにあります。市販されている同量のビールとハイボールを比較すると、ハイボールのほうが高カロリーです。

ウイスキー1:炭酸水4の比率で割って自作したとしても、100ml当たり47kcalで、ビールの39kcalを上回ります。

ビールを敵視するより「ご飯」を気にして

減量目的でビールの糖質量を気にするなら、普段の主食の量を見直してほしいと思います。ご飯を1膳分(150g)食べれば、糖質量はビール350ml缶の5倍になります。量を飲みすぎなければ、ビールをそこまで敵視する必要はないのでは。

私の外来で減量を目指す方たちには、ご飯をお茶碗半分の70gにするように指導しています。ただ、主食を減らすと食物繊維量も減るので、ゼロにするのは厳禁。代わりに、普段の倍量の野菜を食べることも伝えています。

◆ビール系飲料の区別◆

【ビール】

・麦芽100%を原料とし、ホップと水を加えて発酵させたもの

・麦芽50%以上を原料とし、ホップ、水および麦、米や果実などの副原料を加えて発酵させたもの

・副原料の使用量が麦芽の重量の5%以内

代表的な商品……アサヒスーパードライ(アサヒビール)/キリン一番搾り生ビール(キリンビール)/サッポロ生ビール黒ラベル(サッポロビール)/ザ・プレミアム・モルツ(サントリー)など

【発泡酒】

・原料の麦芽の使用割合は50%未満

・麦芽や麦を原料の一部とした発泡性の酒類

・ビール製造に認められていない原料を使用

代表的な商品……アサヒスタイルフリー<生>(アサヒビール)/淡麗グリーンラベル(キリンビール)/サッポロ 北海道生搾り(サッポロビール)/サッポロ 極ZERO(サッポロビール)など

【新ジャンル】

・原料に麦以外の穀物(トウモロコシや大豆など)を醸造してつくられたもの

・発泡酒にスピリッツや焼酎などのアルコール飲料を組み合わせたもの

代表的な商品……クリアアサヒ(アサヒビール)/のどごし<生>(キリンビール)/サッポロ 麦とホップ(サッポロビール)/金麦(サントリー)など

2023年10月以降、ビール系飲料の価格は「統一化」へ

ビールと発泡酒、新ジャンルといわれるアルコール飲料は、上記のように分類されています。酒税にも差があり、350ml当たりでビールは70円、発泡酒は46.99円、新ジャンルは37.8円で、価格にも反映されています(2023年7月時点)。

酒税は2023年10月から段階的に見直され、2026年10月には54.25円で一本化されることが決まっています。

尾形 哲 医師 一般社団法人日本NASH研究所 代表理事

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