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新発売の建機プラモを製作!実車は青白だけど建機はやっぱり黄色でしょ!【達人のプラモ術<タダノ ラフテレーンクレーン>】

&GP / 2024年3月23日 7時0分

写真

新発売の建機プラモを製作!実車は青白だけど建機はやっぱり黄色でしょ!【達人のプラモ術<タダノ ラフテレーンクレーン>】

【達人のプラモ術】
ハセガワ
「1/35 タダノ ラフテレーンクレーンGR-130NL/N クレヴォ mini G4」
01/06

前回のプラモの達人は、達人のオススメツール紹介という特別編でしたが、今回からプラモ製作再開です。さて気になる新アイテムですが、模型メーカーのハセガワから発売されたばかりの建機プラモ「タダノ ラフテレーンクレーンGR-130NL/Nクレヴォmini G4」を製作します!

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTube
モデルアート公式チャンネル」
などでもレビューを配信中。

 

■人気の建機モデル

建機はホビー的にも人気にあるジャンルで、古くは60年代からアメリカのRevell社をはじめ国内外のメーカーがプラモデルを販売していました。近年ではハセガワが建機モデルを本格的なスケールモデルとしてラインアップを充実しており、最新キットが今回の「タダノ ラフテレーンクレーン」になります。

海外では建機モデルはミニチュアモデルが充実しており、高さ2メートルを超えるクレーンなど、大スケールのモデルやマニアックなラインアップに驚かされます。国内では東京神田にあるケンクラフトが建機ミニチュアモデルの専門店として知られています。

>> ケンクラフト

ミニカーでお馴染みのトミカでも「日立建機 リジットダンプトラック」とか「コベルコ建機 超大型ビル解体専用機」といった、かなりマニアックな建機が揃っていたりします。小さい男の子はトミカ大好き働くクルマ大好きですよね(大きいオジサンも大好きだけど)。

こうした中にあってハセガワは、近年建機プラモデルに力を入れており、ラフテレーンクレーン以前にも油圧ショベルカーやコンバインド振動ローラ(言うところのロードローラー)等を1/35スケールでキット化し発売しています。

建機モデルの人気はやはりメカ的な魅力なのだと思います。それもミリタリーモデルとはひと味もふた味も違うリアルメカニックの存在感なんだと思います。現実に存在するメカなんだけれども、非日常的というかSF的な存在…、トランスフォーマーとかモビルスーツに通じる魅力があるんですよね。高く伸びるクレーンアーム、解体作業で威力を発揮する油圧クラッシャー、コンクリートを打ち砕く油圧ブレイカーとか男のロマンですよね。工事現場で稼働している建機がいると立ち止まって見ちゃいますからね!

 

■キットに関して

キットは、タダノ社のラフテレーンクレーン実車取材することで完全新金型で再現。パーツは5色(ブルー・ホワイト・ブラック・グレー・クリアー)で成形されているので、無塗装の状態でも実車に近いイメージに仕上げることができます。これは、塗装が苦手というモデラーにもありがたいですね。また窓塗分け用のマスクシールが付属しているのもグッドです。

キットは車体上部が旋回。ブームは起伏(上下可動)し、6段スライドで伸縮可能で、最大75センチまで伸ばせます。ブーム展開時に車体を安定させるため左右に展開するX型のアウトリガは、伸ばした状態と車体に収納した状態を差し替えパーツで再現可能。タイヤはポリキャップにより回転可能。そして前後輪のステアリングが可動します。運転席にはリアルな男性オペレーターフィギュア(着座姿勢)が付属します。

▲クレーン操作時に左右に展開するX型のアウトリガーは差し替えで再現可能(メーカーの完成見本)

▲クレーンアームは最大75センチまで伸ばせるので迫力満点!

▲アームを収納した走行状態

※画像はメーカーの完成見本です

ハセガワ
「タダノ ラフテレーンクレーンGR-130NL/N クレヴォ mini G4」
スケール:1/35
模型全長 … 216mm
模型全幅 … 69mm
価格:6380円

>> ハセガワ

 

■ラフテレーンクレーンってナニ?

正直なところ建機って、興味はあるけれど詳しいことはよくわからないですよね。今回ハセガワがキット化したラフテレーンクレーンって普通のクレーン車と何が違うのか? というワケで調べてみました。

Wikipedia「ラフテレーンクレーン」によると

ラフテレーンクレーン (rough terrain crane)はラフタークレーンとも呼ばれており、ホイールクレーンに属する自走式クレーンの一種で、走行とクレーン操作がひとつの運転席で行えることが特徴となっており、分類は大型特殊自動車。タイヤで(高速道以外の)公道を自走できる(最高速度は50km/h)。トレーラーに積載しての移動とセッティングの手間が省ける事が最大のメリットであり、かつ、荒れた地形などの不整地も走行することができる。ラフテレーン(rough terrain)は不整地を意味する。

四輪駆動、四輪操舵システムを装備しているため狭隘地での機動性にも優れており、その小回り性を生かし、主に市街地などの狭い現場で活躍している。

うーんなるほど。そういえば道路で走っているのを見たことあります。

▲一般道を走行するラフテレーンクレーン。最高速度は50km/hなので一車線の道路では時に渋滞の原因になることも。Comyu, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

>> タダノ

 

■キットの製作

建機っつたらやっぱり黄色でしょう!

今回ハセガワは建機メーカー タダノの「ラフテレーンクレーン GR-130NL/N クレヴォ mini G4」(長い…)をキット化。実車もブルーとホワイトのツートンカラーで塗り分けられているのですが、個人的に建機はやっぱり黄色だよなーという思いがありまして、今回はイエローカラーで「ラフテレーンクレーンGR-130NL/N…(以下略)」を塗装していこうと思います。ちなみに建機の黄色についてはJIS(日本工業規格)で、建設機器や工事現場で使われる機器は黄色を基調とした色(危険を意味する)が推奨されているとのこと。

キットは細部まで再現されていることもあって、パーツ数もかない多めです。なので事前にランナーにマスキングテープでA~Qと目立つように貼っておくとパーツ探しであたふたせずに済みます。

製作は足回りとシャシーからスタート。色プラということでパーツの色は大まかに分かれてはいますが、細部はやはり指定に従って塗装する必要があります。

先にも書いたように実車は車体が青と白のツートンなので、パーツも同色で成形されていますが、今回は個人的な好みと「建機は黄色でしょう!」という独断で、黄色で車体を塗装していきます。

▲4色で成型されたパーツはボリューム満点

▲マスキングテープでランナーにA~Qを目立つように貼っておくと分かりやすい

▲カラーで見やすいキットの塗装指示

▲付属のデカールとウインドウパーツのマスクシール。クレーンのワイヤーで使用する糸も付属

 

■イエロー塗装は下地が大事!

まずはキットの青で成形されているパーツを黄色で塗装していくのですが、黄色の塗料(今回はタミヤラッカー塗料を使用)は隠ぺい力(=下地を隠す力)が弱いため、青に直接塗装してしまうと色が濁って見えてしまうんですね。なので鮮やかな黄色にするためには下地を白で塗装する必要があります。

ホワイトサーフェイサーを使うのも良いのですが、塗膜がどうしても厚くなりがちなので、今回は隠ぺい力の高いガイアノーツのアルティメットホワイトを下地に塗装に使用しました。

その上からイエローに赤を5パーセント程度加えて調色したオレンジがかったイエローで車体パーツを塗装していきます。塗装は基本エアブラシを使用しています。

車体や足回りはキットの指示に沿ってセミグロスブラックとジャーマングレーで塗り分けていきます。車体は基本グレーなので、ある程度組み上げてからの塗装が可能ですが、外装パーツなどは細かい塗り分けが多いので、パーツ単位での塗装が多くなります。塗り間違いをしないように通常のプラモ以上に事前にインストをよく読んでおくこと、そしてパーツの仮組みは必須です。

▲ガイアノーツ「ガイアカラー アルティメットホワイト 15ml」(330円)

▲車体をイエローにするため下地色としてガイアノーツのアルティメットホワイトを2回重ねて塗装。

▲ホワイトを乾燥させたのち、調色したイエローを3回塗り重ねていく

▲塗装サンプルで青が下地と白が下地の場合でのイエローの発色を検証

▲イエローはエアブラシで3回塗り重ねている。白を下地にした側(右)に比べて、下地が青側(左)はイエローの隠ぺい力が弱いためくすんでいるのが分かる

▲アクスル類等足回りパーツも指定に従ってセミグロスブラックで塗装。ディスクブレーキ等も組み上げていく。4WSの足回りは可動する

▲フロントのウインチは塗分けが細かい

▲ウインチのワイヤードラムは回転するのだが、固定のピンが短いので、しんちゅう線に置き換えてしっかりと固定できるようにした

▲グレーで塗装した車体にフェンダーなど黄色で塗装したパーツを組み込んでいく

▲塗装の乾燥後、組み合あげた車体下回り

▲グレーにイエローが良く映える

 

■ハセガワ建機モデルカタログ

▼「日立建機 油圧ショベル ZAXIS135US」(3740円)

日立建機の油圧ショベル「ZAXIS135US」を再現。先端のアタッチメントは、バケットとフォークグラップルの選択式で組める。車体前方に装着されたドーザーブレードは、上下に可動。操縦席内部もドーザーブレード操作レバー等を精密に再現している。

 

▼「日立建機 コンバインド振動ローラ ZC50C-5」(3080円)

日立建機の「ZC50C-5」は4tクラスのロードローラで、舗装工事で活躍。前輪が鉄製ローラ、後輪がタイヤローラとなっているコンバインド式と呼ばれるタイプをキット化。パーツはオレンジ・ブラックグレー・ライトグレー・クリアーの4色成型。前輪の鉄製ローラは振動し、後輪のタイヤも重くローラの役割を果たしている。女性オペレーター1体が付属する。

 

▼「日立建機 油圧ショベルZAXIS135US クラッシャー仕様機(限定品)」(3960円)

油圧ショベル「ZAXIS135US」にビル解体用のクラッシャーを装着したモデル。アーム、クラッシャー、ドーザーブレードは可動式。先端のアタッチメントはバケットも選択可能。パーツはオレンジ・ブラックグレー・ライトグレー・クリアーの4色成型。着座姿勢男性オペレーターフィギュア1体が付属。

 

▼「日立建機 ホイールローダ ZW100-6」(3740円)

建設現場の他、農業、畜産業、林業、除雪など、さまざまな現場で活躍している日立建機の「ホイールローダ ZW100-6」をキット化。リフトアームは上下に、車体は中央のヒンジで左右に可動。パーツはオレンジ・ブラックグレー・ライトグレー・クリアーの4色成型でタイヤはゴム製。着座姿勢の女性オペレーター1体付属。

 

▼「日立建機 ホイールローダ ZW100-6 ロググラップル仕様機(限定品)」(4180円)

ホイールローダ「ZW100-6」の木材運搬用ロググラップル仕様機をキット化。木材をまとめて掴めるアタッチメント“ロググラップル”を追加。林業の現場などで活躍するホイールローダを再現している。女性オペレーターフィギュア1体付属(着座姿勢)が付属。

 

▼「日立建機 油圧ショベル ZAXIS135US油圧ブレーカ仕様機(限定品)」(5830円)

油圧ショベル「ZAXIS135U」にビル解体仕様の大型アタッチメントを装着した油圧ブレーカ仕様機をキット化。レジンパーツで再現された油圧ブレーカが付属(パーツ構成は油圧ブレーカ仕様機とフォークグラップル仕様機の選択式)。パーツカラーはオレンジ、ブラックグレー、ライトグレー、クリアー、グレー(レジン部品)の6色成型。

 

▼「建設作業員セットA(舗装工事4体セット&アクセサリー)」(1540円)

舗装工事のシチュエーションを再現した、作業員と機材をキット化。若手のレーキ作業員(女性)とプレート作業員(男性)、ベテラン(男性)のスコップ作業員と一輪車作業員の計4体をセット。建機モデル組み合せることで臨場感がアップする。

 

▼「建設作業員セットB(休憩3体セット&アクセサリー)」(1540円)

工事の合間に、自販機の前でほっとひと息。作業員の休憩風景を再現したジオラマセット。女性1名(現場監督)+男性2名(警備員・作業員)に加えて自動販売機・空き缶入れ・誘導灯・ペール缶・ヘルメット、ペットボトル(大/小)・缶(大/小/つぶした状態)が付属する。

 

【オマケ】究極の建機モデルったらコレ!?

レベル
「1/200 バケットホイール エクスカベーター289(露天堀り掘削機)」
発売:2020年6月
価格:2万5190円

ドイツレベルが1/200スケールで、巨大な露天掘り掘削機をプラモ化していたんですね。ある意味究極の建機プラモデルではないかと思います。鋼鉄の恐竜にも見える巨大な鉄骨トラス構造を持つ掘削メカは超マニアック! 男子のロマン! ということもあって2万円越えの高額プラモデルですが現在はほぼ入手困難となっています…。

 

■AFVともカーモデルとも違う面白さが味わえる建機モデル

今回からは全6回でハセガワ建機シリーズの最新作「タダノ ラフテレーンクレーン」を制作していきます。ジャンル的にはAFVモデルやカーモデルとも違う楽しさがあり、リアルでの身近な存在ということもあり、建機モデルには独特な面白さがあります。最新キットということで、作りやすくビギナーへの配慮もされたキットなのでぜひチャレンジしてみてください。面白いですよ!

>> [連載]達人のプラモ術

<製作・写真・文/長谷川迷人>

 

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