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奥平大兼&鈴鹿央士が「勝ち負け」への思いを語る! 勝負の相手は自分自身

クランクイン! / 2024年3月3日 7時0分

(左から)鈴鹿央士、奥平大兼

 現在注目度が上がっているeスポーツをテーマに、何かに熱中することの素晴らしさを爽やかに描いた青春映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』。そんな本作で、仲間とも友達とも言えないような関係性でeスポーツの大会に挑むチームメイトの翔太と達郎を演じたのが奥平大兼と鈴鹿央士だ。どちらも出演作が途切れない注目の若手俳優だが、作品を共にしてどんなことを感じたのか―、話を聞いた。

■日本初となるeスポーツの劇映画に興味津々だった奥平&鈴鹿

 本作の題材となっているeスポーツとは、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称で、IOC(国際オリンピック委員会)主催の世界大会も開かれるほど、今や正式なスポーツとして世界から認められている。


 奥平は「僕自身ゲームが大好きで、eスポーツにも興味があったので、日本初となるeスポーツの劇映画に参加できたことはとてもうれしかったです」とオファーを受けたときの率直な気持ちを述べると、鈴鹿も「僕も幼いころからゲーム好きだったので、この題材の映画に出演できると知ったときは、すごくワクワクしました。しかも台本を読んで、ゲームの部分だけではなく、ストーリーもしっかり練られていたので、これは面白い作品になるなと期待でいっぱいでした」と前のめりで作品に臨んだことを明かす。

 eスポーツというバーチャルな映像と、登場人物たちの人間物語の融合。台本を読んだ際、奥平も鈴鹿も「どんな映画になるのだろう…」と想像力をふくらませて撮影に臨んだという。


 奥平は「ゲームの映像と、それをプレイしている人がどうスクリーン上で臨場感たっぷりに映し出されるのか…。実際現場ではなかなか想像できないなか、演者もスタッフさんもみんな試行錯誤しながらやっていました」と振り返ると、鈴鹿も「僕らはゲームをプレイしながら演技をするのですが、実際に映像になっているゲームの画面は、僕らの芝居に合わせてプロの方がプレイしてくださっているので、タイミングを含めて、すごく大変な作業だったと思います」と、本作ならではの苦労話を語る。

■奥平&鈴鹿が夢中になってしまうものとは?


 静と動が融合した面白い映像が全編通じて楽しむことができる本作。ゲームシーンにはデジタル的な賑やかさがある一方、3人チーム「アンダードッグス」を組んだ翔太、達郎、亘(小倉史也)のやり取りは、アナログ的な生々しさがある。

 鈴鹿は「友達でもなく、同じ部活の仲間というわけでもない。達郎と亘は同じクラスの設定ですが、仲良くしている描写はないんです」と青春映画ではありつつも、独特の関係性のなか物語が進んでいくことを強調すると、奥平も「僕が演じた翔太にとって、2人は1つ上の先輩であり、一緒にいても微妙な空気感があった。それは演じていて面白かったです」と語る。

 対立するわけでもなく、仲がいいわけでもない。こうした関係性を作るうえで、どんな距離感を持って臨んでいたかを問うと、奥平は「央士くんも小倉さんも年齢が上なのですが、あまり先輩という感じはなかったですね」と笑うと、鈴鹿も「自分で言うのもなんですが、僕も小倉くんもどちらかというと柔らかいタイプで『先輩だぜ』なんていう感じではなかったと思います。だからお芝居のときより、普段の方が仲良しでした」と和気あいあいとした3人組だったという。

 奥平演じる翔太、小倉演じる亘ともに初心者ながら、徐々にeスポーツの魅力にはまっていく。奥平は「僕もゲームが好きで、熱中してしまうと、ご飯や寝る間を惜しんでプレイしてしまいます」と共感できる部分が多いキャラクターだったことを明かすと、インタビューが行われた前日も鈴鹿と一緒にゲームをやっていたという。

 鈴鹿は「ゲーム終わったあとちゃんとご飯食べた?」と奥平に問いかけると「昨日はちゃんと食べました」と笑顔。鈴鹿も「僕もゲームは好きなので、ご飯を忘れてやっちゃうことはありますが、いま一番ハマっているのがNetflixの『ネクスト・イン・ファッション』というリアリティー番組です。どんなに忙しいときでも、つい家に帰ると観てしまう」と回答する。すると奥平も「分かる! あれ面白いよね」と激しく同意していた。



■奥平&鈴鹿が考える「勝ち負け」とは? 「どれだけ自分が納得できるか」「自分に負けたくない」


 奥平演じる翔太は「全国高校eスポーツ大会」の応募ポスターに書かれていた「勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」というキャッチコピーに惹かれ、達郎が募集していたeスポーツチームに参加することになる。優勝劣敗が厳しい俳優業を行う2人は「勝ち負け」をどのように捉えているのか。

 奥平は「もちろん勝ち負けがあるなら、勝ちたいとは思います」と前置きしつつも「でも例えばオーディションで自分が落ちて、ほかの人が受かったとしても、そのことに対して悔しいとかは思わないです」と答える。その理由について「オーディションというのはタイミングということもありますし、勝つために俳優業をやっているわけではないので。どれだけ自分が納得できるかの方が大切かなと思います」と自身の考えを述べる。

 鈴鹿も「オーディションは巡り合わせだよね」と奥平の考えに同意すると「僕も勝つか負けるかだったら、勝った方が嬉しいけれど、そこには執着していないです。もしも勝ちたいと思うなら、他人と比べて勝つか負けるかではなく、自分と向き合ってどこまで妥協しないで取り組めるか…その部分で自分に負けたくないという気持ちはあると思います」と語った。

 さらに鈴鹿は「それこそスポーツのように数字で1位、2位、3位という順位が出るなら、見えてくるものはありますが、俳優さんってそういう評価ではないと思うんです。数字は偉い人たちに任せて、僕らはどれだけ作品に捧げられるか、お芝居をしたいという気持ちをしっかり持てるか、そんなところで勝負したいです」と強い視線を向けていた。

 「eスポーツの面白さと、不思議な距離感の3人が織りなす青春物語」と作品の魅力について語った奥平と鈴鹿。「勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」という価値観が、押しつけのようではなく、スッとしみ込んでくるようなストーリーテリングにも注目だ。(取材・文:磯部正和 撮影:高野広美)

 映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』は、3月8日より全国公開。

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