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いとうあさこ、好奇心とエネルギー旺盛な50代 日々を楽しむ秘訣は「忘れること」

クランクイン! / 2024年3月5日 6時30分

いとうあさこ

 大きな声で気持ちよく笑い、いつでも全力投球な姿が魅力的ないとうあさこ。老若男女に愛される売れっ子芸人として活躍する一方、2008年からは劇団『山田ジャパン』の旗揚げメンバーとして舞台に立ち続けるなど、53歳になった今も精力的に新たな挑戦を重ねている。体を張ったロケも「好き」だといういとうは、「やっている時はしんどくても、笑ってもらえたり、リアクションをもらえるとうれしくなっちゃう。舞台も似たようなところがあって、稽古が大変だったとしても、カーテンコールでお客さんから拍手をいただけると『やめられまへんな』と思う」とにっこり。まだまだ若手気分だという、50代の“今”について語ってもらった。

◆50代に突入も「まだまだひよっこ!肩をぶん回しています」

 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)を筆頭に、53歳になってもなお体を張ったロケにも果敢に挑んでいるいとう。「私は40歳くらいまでほとんど仕事がなく、鳴かず飛ばずだったので、まだ若手感が抜けていないところがあって。よく大久保(佳代子)さんからも『あさちゃん、もう53歳なんだから、そんなにしなくてもいいんだよ』と言われるんですが、まだまだブンブン! 肩をぶん回していますよ」と清々しく語り、「ただびっくりするくらい、周りの皆さんがほぼ年下」と大笑いする。

 さらに「体を張る仕事もまだまだやらせていただきたい」とキッパリ。「やっぱりすごい兄さんがいるので」と事務所の先輩である出川哲朗の存在が大きいようで、「いまだに忘れられないんですが、アメリカで川から飛び出してくるでっかい鯉をキャッチするという恐ろしいロケをやったことがあって。地獄でしたね(笑)。だけどその時に、スタジオでVTRを観ていた出川さんが初めて『ジェラった』と言ってくださって。そこで『うわ! うれしい!』と思った私は、やっぱり体を張ることが好きなんでしょうね(笑)」と『イッテQ!』の収録風景を振り返る。

 根っからの芸人魂を持ち、「山登りって登っている時はしんどくて、でも頂上はものすごい達成感。それと同じで、やっている時はしんどくても、誰かが笑ってくれたり『あさこさんが波に飲まれているのを見て笑った』なんてお手紙をいただいたりすると、この上ない喜びを感じる。舞台も似たようなところがあって。きっとそういうことでアドレナリンが出る人間なんだと思う」としみじみ。「しかも『イッテQ!』にはデヴィ夫人もいますからね。80代になっても崖から降りたりしていらっしゃいますから。53歳の私はまだまだひよっこです」と現在地を分析する。

◆「今はなんでもイライラしちゃう」 日々を楽しむ秘訣は“好奇心”と“忘れる技術”


 いとうと言えば、レオタード姿でリボンを振り回しながら「浅倉南、39歳! 最近なんだかイライラする!」という自虐ネタで大ブレイクしたが、「今はもう日々、イライラしちゃう。今日なんて、風が強いだけでイライラしちゃいますからね」と苦笑い。「風が強い! イライラしちゃう!って言われても、観ている方も困っちゃいますもんね(笑)。また60歳くらいになった時に、赤いレオタードを着てリボンを振り回してみても面白いかな、なんて(笑)」と復活もありえる(?)様子。

 そんなイライラもありながら50代を楽しむ秘訣について、いとうは「忘れること」と即答。「忘却は、神様がくれたプレゼントですね。イライラしたり、何か嫌なことがあっても、すぐに忘れる。だから楽しく生きていけるのかなと思います」と話し、「あと好奇心とエネルギーは旺盛です。好奇心を持ち続けることって、すごく大切」と打ち明ける。「私はロケに行っても、目に入るものすべてに『あれは何?』『どうして?』ってなっちゃうんです。以前イモト(アヤコ)とロケに行った時に、一日一緒に行動していたらイモトがクタクタになっちゃって。その後、イモトはモザンビークで祈祷師に会ったんですが、疲れについて相談したところ、私の生き霊が憑いていると言われていました(笑)。それくらい私のエネルギーの放出は異常」と自他共に認めるパワーの持ち主。

 ただ「どうしても肉体的なしんどさはある」そうで、いとうは「体がついてこないなと思うことは、山ほどあって。私はインスタをやっていないんですが、もしインスタを始めるなら『今日の痛いところ!』って写真を載せようかな」と笑いながら「お休みというお休みがお正月以外はあんまりないので、大久保さんからも『ちゃんと休まないとダメだよ』と言われています。50代、健康に気を付けながら今のエネルギーを保っていきたいですね。人間ドックも予約しました!」と健康第一で突き進むと宣言していた。

◆『ババア』と呼ばれ「やった!」 その理由とは?


 劇団『山田ジャパン』への参加もすでに15年を超え、いとうにとって人生の大切な一部となっている。『山田ジャパン』は、お笑い芸人から脚本家・演出家に転向した山田能龍を中心に旗揚げされた劇団だ。2008年の旗揚げ時期について、いとうは「もともと私は舞台が大好きで、演劇をやってみたいなと思っていました。ちょうどそんな時期に、知り合いだった山田が『劇団を作るために、女優を探している』という話を聞きつけて。引き寄せられるように、『山田ジャパン』の活動をスタートさせました」と回想。

 続けて「基本的にはコメディの劇団、ということで、そこも『ぜひやりたい』と思った理由ですね。私は幼少期からずっと、伊東四朗さんやいかりや長介さんに憧れていて、コメディの舞台に立ちたいと思っていました」と自身の夢が詰まっているような場所でもあるという。『山田ジャパン』は定期的に公演を行なっており、いとうは「山田の書く脚本には、コメディでありつつ、家族や人との縁など、人生が込められていて。考えさせられたり、心に染みるなぁと思うようなことがよくある。『山田ジャパン』の舞台に参加している期間は、自分自身、すごく心が豊かになっているなと思います」と充実の時間にもなっている。

 3月7日からは、『山田ジャパン』の新作舞台『愛称◆蔑称』が幕を開ける。ある田舎の学校に、東京都心から引っ越してきた母親から「あだ名を禁止にしてください。この学校、地域のリテラシーは遅れている」というクレームが入ったことをきっかけに、議論が巻き起こる様を描く本作。いとうは、田舎の学校の教頭・大山佳奈役を演じる。

 昨今、あだ名や呼び捨ては禁止、“さん付け”でクラスメイトを呼ぶように指導する学校も増えている。いとうは「ウーパールーパーが流行った頃に、“ウーパー”や“ルーパー”と呼ばれたこともありましたが、私のあだ名は基本的にずっと“あーちゃん”でした。『イッテQ!』に出るようになってから『ババア』と呼ばれるようになって、私は『やった!』と喜んだんです。自分にアイデンティティができたと感じたんでしょうね(笑)。でもそれは立木(文彦)さんのナレーションもそうですが、番組を作っている皆さんの愛を感じるから。愛情のある『ババア』を浴びているわけです。知らない人から『ババア』と呼ばれたら、『なんだよ!』となりますからね(笑)。あだ名によって嫌な思いをした人もいっぱいいるだろうし、とても難しい問題だなと思っています」と“あだ名禁止問題”に思いを巡らせ、「この舞台の中では、いろいろな意見が交わされていきます。そこで『これはいいよね』『これは違うよね』というものがつかめていけたら楽しいなと。きっとお客様にとっても身近な題材だと思うので、一緒に討論会に参加しているような気持ちで楽しんでいただけたらうれしいです」と期待していた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
 
 山田ジャパン 2024年3月公演『愛称◆蔑称』は、3月7日〜15日東京・六行会ホールにて上演(全14回)。

※『愛称◆蔑称』の◆部分は「左右方向矢印」が正式表記

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