付加価値を生む時間管理とは/フランクリン・ プランナー
INSIGHT NOW! / 2023年7月19日 12時25分
フランクリン・ プランナー / フランクリン・プランナー
「日本は生産性が低い」とよく言われることです。
生産性といえば、いかに少ない労働力と時間で、多くの成果物を生み出すかと単純にとらえられがちですが、「売れないもの」「評価されないもの」「価値にならないもの」をいくら生み出したところで、それは生産性が高いということにはなりません。
生産性が高いとは、付加価値が大きいということです。いかに「価値」を生み出すか、つまり「付加価値」を作り出すことが、現在のビジネスパーソン、ナレッジワーカーに求められていることになります。
しかし、「付加価値を作り出そう」と思っても、自然に出てくるものではありません。付加価値を作り出すための能力が必要です。能力を高めるためには、普段から付加価値を生み出す準備、トレーニングやインプットを欠かさないことです。
高い付加価値を継続的に生み出すことができる人は、普段からそうした活動を行っている人です。つまり、普段の時間の使い方から考えていく必要がありそうです。
インプットの時間を設ける
短時間で質の高いアウトプットを出すには、普段からインプットを積み重ね、絶対的な知識量を増やしておく必要があります。そのためには、あらかじめ1週間(あるいは1か月、1日)のなかで、「インプット時間」を決めておくこともひとつの方法です。
たとえば、「毎週土曜日の朝7時~8時 経営、ITに関するWEBメディアをチェック」「毎週水曜日の朝6時~8時 専門領域の書籍読書」など、あらかじめ計画しておくことで、インプットを意識することができるでしょう。また、人に会うこともインプットには重要なことです。自分にはない知見や経験を持つ人に積極的にアプローチし、意見交換する時間を設けることも有意義なことです。
さらに、プライベートの時間も含め、さまざまなことにアンテナを張っておき、知識や情報を積極的に取り入れる意識を持つことも重要です。
高い目標
付加価値を作り出すには、そもそも「付加価値を生む」という強い意識を持つ必要があります。自分に厳しく、いかにアウトプットの質を上げるか、いかに効果的に価値を生み出すかという意識を強く持っています。付加価値を生み出すことが、自分の存在価値であることを十分に理解しているからです。
そして、その付加価値に関連した高い目標を持っているのも、付加価値を生み出す人の特徴です。
「新規事業のアイデアを事業部長に月に1本提案する」「新サービスのアイデアを毎週ひとつ以上提出する」「今期中に3億規模のビジネス事業案を作成する」「1年以内に中小企業診断士の資格を取る」など、自分に対して高い目標を課し、日々仕事に向き合っています。
優先順位をつける
最大の付加価値を目指しますから、アウトプットのインパクトも重要です。さまざまなアウトプットが想定されるなか、どのアウトプットであればインパクトが大きいのか、常にチェックしながら、取り組み決定することが必要となります。
毎月、毎週、短い時間でもかまいませんので、自分が出そうとしているアウトプットを比較し、インパクトの違いをチェックしてみましょう。
もちろん、上司の指示や大切なクライアントからの依頼に対して優先順位を下げるわけにはいきませんので、全体のバランスを崩すことなく、タスクを計画していきます。
時間をまとめる
これは、ピーター・ドラッカーが語っていたことですが、大きな成果を出すための仕事の仕方として、「時間をできるだけまとめる」ことを推奨しています。
コマ切れの時間では、大きなアウトプットを出すのは難しいものです。また、集中すれば、時間が経つことを忘れることすらありますので、設定時間が短いと集中するあまり、次のアポに送れることすらあるでしょう。半日や1日など、時間管理をうまく行い、アウトプットのための時間をまとめ、集中して取り組むようにします。ひとつのことに集中して取り組むことも大きな付加価値を生み出す上で重要です。
自分の役割を明確にする
付加価値といっても、その内容は人それぞれです。派手なプレゼンテーションやプロジェクト・リーダーとしての成功は派手で目立ちますが、それだけが付加価値ではありません。アイデアを出す役割の人もいれば、情報の整理やまとめる役割の人もいます。さまざまな役割の人が相互に協力してひとつの組織として成り立ちます。つまり、その違いは仕事においてもプライベートにおいても、役割の違いとして表れます。
また、人には得意、不得意があります。コミュニケーションが得意な人もいれば苦手な人もいます。計算が得意な人もいれば、企画をまとめるのがうまい人もいます。
自分の得意、不得意を理解し、また組織のなかでの役割を明確にしたうえで、自分の出すべき付加価値とは何かをじっくり考え、自分なりの付加価値を出すための計画をつくっていきましょう。
引用元:フランクリン・プランナー https://www.franklinplanner.jp/mag/
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
平日は会社員、休日は副業+書籍執筆…無理せず人生が好転する東大式「土曜朝イチの30分勉強法」
プレジデントオンライン / 2024年5月12日 15時15分
-
ドライヤーをかけながらスクワット、風呂で本を読む…頭のいい人がやっている続く「ながら習慣」の実例
プレジデントオンライン / 2024年5月11日 15時15分
-
仕事にも人生にも大いに役立つ「気付き」と「教養」をくれる、いまイチオシの本をピックアップ
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月1日 19時17分
-
【映画と仕事 vol.26】人々の心をざわつかせる濱口映画はどうやってできる? 濱口竜介監督が語る、キャラクターの膨らませ方、ラストシーンの描き方
cinemacafe.net / 2024年4月26日 15時0分
-
日本中で大号令「貯蓄から投資へ」に感じる違和感 預貯金は時代遅れ? 金利が動く今考えたい本質
東洋経済オンライン / 2024年4月23日 11時20分
ランキング
-
1飲むヨーグルトが「乳酸菌バブル」でジリ貧の理由 市場は逆転寸前、かつての人気を取り戻せるか
東洋経済オンライン / 2024年5月19日 7時20分
-
2消えゆく「回転レストラン」…80年代には全国50店→再開発・老朽化で数店舗に
読売新聞 / 2024年5月18日 15時0分
-
3東京から新幹線…「新神戸」よりも、一駅先の「西明石」まで買った方がおトク!? JR往復割引「601キロ」のカラクリ
まいどなニュース / 2024年5月19日 8時2分
-
4「定年コロリ」という言葉も…長年のシフト勤務が〈睡眠の質〉や体に及ぼす影響は?【スタンフォード大教授が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月18日 17時15分
-
5農林中金が1兆円規模の増資検討…米金利高で外債の含み損拡大、5000億円赤字の見通し
読売新聞 / 2024年5月18日 23時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください