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「事故を起こさせない」保険の正体 事故発生率を18%低減する、あいおいニッセイの試み

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月22日 8時15分

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搭載機械のイメージ(「タフ・見守るクルマの保険NexT」)

 保険はもう「事故が起こった後のもの」ではない。事故を未然に防ぐ保険を提供する――という新たな潮流の中、業界をリードするプレイヤーとして注目を集めるのが、あいおいニッセイ同和損保だ。

 同社は「CSV×DX」を中期経営計画の柱に据え、未来志向の先進的な取り組みを加速させている。特に力を注ぐのがテレマティクス技術を活用した安全運転支援サービスと事故防止ソリューションの提供だ。

 同社は「レガシーな『保険』の枠を超え、すべての人々が安心・安全に暮らせる社会の実現に貢献する」というミッションを掲げ、チャレンジを続けている。テレマティクス保険は、これまでの保険の常識をどう変えたのか。

●事故が起こる前からサポート なぜ?

 同社が展開するテレマティクス自動車保険は、走行データや運転挙動・位置情報を中心としたデジタルデータを活用し、事故対応を効率化。速度や急ブレーキなどのデータを取得し、安全運転を行う人には保険料を割り引くなど、より合理的な保険料の設定を実現している。

 同社では走行データなどから安全運転の度合いをドライバーにフィードバックしており、事故を起こす前の、安全運転の啓もうを強化する。

 2000年代初頭からテレマティクス技術に着目し、将来の自動運転やコネクティッドカーの普及を見据えて取り組みを進めてきた。最初の一歩は04年にトヨタ自動車と共同開発したペイ・アズ・ユー・ドライブモデルだ。オドメーター(積算走行距離計)のデータをもとに実走行距離に連動した保険料を算出するもので、テレマティクス自動車保険の先駆けとなった。

 その後も研究を重ね、15年にはテレマティクス分野で世界的な実績を持つ英国のInsure The Box社(ITB社)を買収。事故リスク分析のノウハウや、ドライバーの運転挙動を安全運転に導くノウハウなどを取り込み、本格的な事業展開への布石を打った。

 こうした取り組みが実を結び、18年4月、トヨタ自動車と共同開発した「タフ・つながるクルマの保険」の販売を開始。運転挙動をスコア化して保険料に反映させる、本格的なテレマティクス自動車保険を市場投入した。アラート機能や安全運転レポートなど、ドライバーの安全運転をサポートする独自のサービスも併せて提供している。

 その後も、20年にはドライブレコーダー連携型の「タフ・見守るクルマの保険プラス(ドラレコ型)」、21年にはスマートフォンと車載器を組み合わせた「タフ・見守るクルマの保険プラスS」、さらに24年1月にはスマートフォン単体で利用できる「タフ・見守るネクスト」と、対応デバイスを拡充。幅広い車種とユーザーニーズに対応できるラインアップを整えた。

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