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ぎょぎょ、水の量が多すぎる? 札幌の水族館「AOAO」で“脇役”が主役になった舞台裏

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月20日 7時56分

 もう1つは、外国人観光客の数だ。「北海道=インバウンドが好調」といったイメージがあるが、どこもかしこも盛況というわけではない。「存在を知ってもらわないと、『行ってみたい』という人が増えないのではないか」と考え、数カ月前からPRにチカラを入れている。効果は徐々に出ているようで、今後に期待といったところだ。

 来館者の数は見込みよりも少ないものの、悪い話ばかりではない。客単価は想定を上回っているようだ。背景には、物販と飲食の好調さがうかがえる。6階に「シロクマベーカリー&」というお店があって、そこでパンやコーヒーのほかに、アルコールも提供している。

 ここでパンを買って、近くのベンチに座る。そして、ペンギンをじっくり見る――。こうした人が多く、中でも看板メニューのクロワッサンの売れ行きは好調のようだ。聞いたところ、月に1万個ペースで売れているとのこと。

●「数字」に強いこだわり

 館長の山内さんは金融畑出身ということもあって、数字に強いこだわりを持つ。オープン前に全国の水族館に足を運んで、気付いたことがある。それは「収益」。公共事業で運営している施設が多いということもあって、赤字が続いているところも少なくない。

 それぞれの水族館に、それぞれの事情があるわけだが、山内さんには譲れない「数字」がある。「自分たちできちんと売り上げを立てて、自分たちできちんと収益を確保する。自分たちでできることを、自分たちの責任でやっていきたい」という考えが強いので、与えられた条件の中で、なんとかして結果を出すことに注力しているようだ。

 2~3年後、脇役だらけの水族館はどうなっているのか。数字を見て「ぎょぎょぎょ」と感じるかもしれない。

(土肥義則)

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