クルマの“顔つき”はどうやって決まる? デザインに表れる思惑とは
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月3日 8時24分
クルマの“顔つき”はどうやって決まるのか
街を走るクルマを眺めていると、「いかにもそのブランド」という、分かりやすいフロントマスクのクルマを見かけることが多い。そうかと思えば、同じボディなのに全く異なる顔つきをもつクルマや、同じメーカーとは思えないほど印象が異なるクルマも少なくない。
フロントマスクはクルマを最も印象付けるものであり、売れ行きを左右するほど重要な要素だ。それだけに自動車メーカーもデザインに力を入れる部分となる。したがって、フロントマスクにはさまざまなメーカーの思惑が存在する。
端的に言えばこれは、ブランド戦略の違いによるところが大きい。メルセデス・ベンツやBMWといったドイツの老舗メーカーは、伝統を強みにエンブレムやフロントマスクをアイコンとしてブランドイメージを強調するビジネスを展開してきた。
今ではほとんどの自動車メーカーが採用している、ボディ後端のトランクリッド中央にエンブレムを掲げるデザインも、この2大ブランドが始めたものだ。
日本では、ミニバンや軽自動車などにギラついた大きなフロントグリルを与えたクルマも多い。オラオラ顔とも表現される。堂々とした顔つきを好む層が一定数存在するのだ。こうした文化も元をたどれば、こわもてのドイツ車に憧れるユーザーの心理を利用したものでもあると言えそうだ。
●継承なんてくそ食らえ、というブランドも
ブランドイメージを浸透させるため、共通したフロントグリルなどのデザインを導入するメーカーが多い一方で、世代ごとにイメージを一新して、新しさをアピールするブランドもある。これはフランスの自動車メーカーに多く見られるもので、プジョーやシトロエンはそんな傾向が顕著であるし、ルノーにもそんな傾向が見られる。
芸術的なセンスでクルマを生み出すお国柄なため、常に斬新さを求め、今までのイメージを自ら打ち壊すことを厭(いと)わない、そんな気概を感じさせるのだ。
イタリアのメーカーはさらに自由で、メーカーとしてブランドイメージの共通化やデザインモチーフの継承なんてどうでもいい、と思っているのではないだろうか。
フィアットなんてエンブレムもコロコロ変えるくらい、伝統よりもその時のデザイン性にこだわっている印象だ。フィアット500は自身の遺産としてリバイバルされているが、それ以外は先代の面影を感じさせるモデルを見つける方が難しい。例外はアルファロメオの盾型フロントグリルくらいだろうか。
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