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王者楽天ポイントに迫れるか? 新生Vポイントの“勝算”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月4日 5時40分

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Vポイントはどうなる? PayPayと楽天の強み

 4月23日にCCCマーケティングが運営するTポイントと、SMBCグループが運営するVポイントが統合し、新生Vポイントが誕生した。共通ポイントの先駆けであるTポイントの名称はなくなるものの、イメージカラーである青と黄色を引き継ぎ、継続性と将来性の両方をアピールする。

 市場規模2.5兆円に達した企業発行ポイント。中でも、楽天ポイント、dポイント、Pontaポイント、PayPayポイント、そしてVポイントは、ポイント経済圏を作り、グループ内に顧客の囲い込みを進めている。そんな中、新生Vポイントの勝算はどこにあるのだろうか。

●旧Tポイントの立ち位置

 まずは旧Tポイントの立ち位置を確認しておこう。読者の方々のTポイントのイメージはどうか? 「昔Tポイントカード、持っていたなあ」「コンビニで『Tポイントカードはお持ちですか?』と何度も言われた」という感想を持っている人も多いだろう。ポイントとしては最も古くから親しまれていて、探せば1枚くらいは持っている。でも、最近あまり流行っている感じはしない。そんなところではないだろうか。

 MMD研究所が1月に実施した2万5000人を対象とした調査を見ると、その実態が明らかになっている。下記は「活用しているポイント」を複数選択で聞いたものだ。首位は楽天ポイントの59.3%。そしてTポイントが48.3%で2位に付けている。

 「Tポイントにはユニークかつアクティブな会員が7000万人いる」とCCCMKホールディングスの高橋誉則社長は、TポイントとVポイントの統合発表会で普及をアピールした。実に日本国民の6割近くがTポイントのアクティブユーザーだということだ。これは先のMMD研究所の調査とも一致し、Tポイントの普及率の高さを示している。

 ところが「メインで活用しているポイント」は何かを聞くと、この順位は見事にひっくり返る。相変わらずトップは楽天ポイントだが、Tポイントは一気に順位を落とし、共通ポイント内で5番手、わずか7.0%しかメインで使っているユーザーはいない。

●最も意識している経済圏

 「最も意識している経済圏」を尋ねると、状況はさらに悪化する。先の「活用しているポイント」と「メインで使っているポイント」が現状を尋ねたものだとすれば、この「意識しているポイント」は将来のトレンドを示すものだ。

 ここでもほぼ半数を楽天経済圏が占めてトップなのは変わらないが、2位にはPayPayが入っている。PayPayは前回調査から唯一マインドシェア(顧客の心の中に占める特定ブランドの占有率)を拡大させており、注目度が最も高い。一方でVポイント(旧Tポイント)はわずか4.1%。イオン経済圏にもダブルスコアに近い点数で負けている。

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