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サウナーの次はアワラー? 「人工炭酸泉」がじわじわ広がる、3つの理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月19日 6時15分

 このままじわじわと人気が高まっていけば、そう遠くない未来、サウナと同じように人工炭酸泉も大ブレークするのではないか。つまり、「サウナー」ならぬ「アワラー」なんて熱狂的な人工炭酸泉ファンが生まれて、個性的な人工炭酸泉施設などもつくられ、地域を活性化させたり、経済波及効果をもたらしたりするかもしれない。

 ……という主張をすると「それってあなたの感想ですよね」という冷めた意見が聞こえてきそうだが、これは全く根拠のない話でもない。

●全国温泉ランキング上位を見ると……

 ニフティライフスタイルが2023年12月に発表した「ニフティ温泉 年間ランキング2023」の全国総合ランキング上位を見てみよう。トップは4年連続1位に輝く埼玉県の「美楽温泉 SPA-HERBS」で、ここの目玉は「ナノ炭酸泉」と「小さな気泡が大量に包まれている」というシルクの湯だ。

 ちなみに2位は先ほども触れた「高濃度炭酸泉」のパイオニアである「竜泉寺の湯」の草加谷塚店。こちらは、浴槽の中で照明の演出がある「ほたるの炭酸泉」が人気だ。

 つまり、かつては「やっぱり源泉掛け流しだよな」なんて言われていた温泉・入浴施設の世界では今や、人工炭酸泉がエース級の位置付けに変わってきている事実があるのだ。

 さて、そこで皆さんが気になるのは、なぜここにきて人工炭酸泉の人気が高まってきているのかということだろう。いろいろな意見があるだろうが、筆者は3つの要素が影響していると考えている。

 (1)「炭酸水人気」による“健康的イメージ”

 (2)「アスリートの重炭酸温浴法」への注目

 (3)「サウナで整えない」高齢者の増加

 まず、(1)の説明はいらないだろう。日本は2000年代に入ってから「無糖炭酸水」の人気がずっと続いている。「強炭酸」のほかフレーバー系の炭酸水も充実して、大きな市場に成長している。

●なぜ炭酸水人気が定着したのか

 ここまで炭酸水の人気が定着した要因の1つに、健康志向があると言われている。コーラなどの糖類や化合物の入った炭酸飲料とは異なり、無糖炭酸水は「体に良い」イメージが強く、これまでビールやチューハイで晩酌をしていた人が健康を気にして炭酸水に切り替えたなんて話はよく聞く。

 このような炭酸水の健康イメージが、人工炭酸泉人気に一役買っているのは間違いないだろう。シュワシュワと気泡の立つあのビジュアルは、どう見ても「炭酸水風呂」だからだ。

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