変わる「推し活」 SNS分析から分かった「偏愛性」の高まり
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月17日 7時30分
さらにそれがSNSで広まったことによって、もともとアイドルファンを中心に好きなアイドルを応援することを「推し」と言っていたのが、さまざまな界隈の人たちにも広まりました。コロナ禍をきっかけにリアルでのコミュニケーションが減り、不特定多数の人に広まるSNSが中心となったことで、さまざまな形の応援をしているファンが可視化され、新たな推しの応援方法も確立されていったわけです。これが「偏愛性」のキーワードが伸びた要因だと分析しています。
河野: 「推し」という言葉が生まれたことで、よりアイドルやアーティストを応援しやすくなっていますよね。特に特徴的だった投稿や、気になるポイントがあれば教えていただけますか。
増田: 最近の動きとして、コロナ禍では「推しのために応援する、お金を使う」というニーズが多かったのが、最近は推しに直接お金は還元されないけれども、普段の日常生活に推しを取り入れるようなトレンドが際立ってきています。
例えば、推しのイメージカラーを服やコスメといったファッションに取り入れたり、日常にも推しを感じられる行動が増えてきたのが面白い点だと思いますね。推しの対象が「色」という形で概念化し、それが一般化したもので「概念消費」とも呼ばれています。いろんなカラオケ店では「推しドリンク」を販売しており、自分の好きな推しのカラーと同じ飲み物を注文してSNSに投稿するのもよく見られますね。
推し活をするモチベーションが、“自分の日常を良くするための行動”に移ってきているのは、非常に興味深いことだなと感じています。
河野: 推し活が日常に溶け込んでいるのは面白いですね。以前も、推しのイメージカラーはあったと思いますが、こういった意識変化はなぜ起きているのでしょうか。
増田: SNS上で多かったのは、ライブに行くときに推しを応援するための「推しコーデ」で、それがもっとラフな感じで日常に反映されてきたのかもしれませんね。推しカラー以外にも、推しの誕生日を祝うために自分の家でケーキを作ったりと、「日常的に推しを感じていたい」というマインドが、コロナ禍を経てより高まったのではないでしょうか。
最近の傾向として、推しを応援するだけ、好きなだけではなく「推しが好きなものまで好きになる」というのもあると思います。推しが好きなものにハマったり、自分の興味・関心が広がったりすることで、さらに偏愛が深まっていくといったサイクルが生まれているんですよ。
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