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コンビニおにぎりに「巨大化」トレンド たこ焼き、つけ麺風の変わりダネの登場も納得の背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月6日 6時15分

コンビニおにぎりに「巨大化」トレンド たこ焼き、つけ麺風の変わりダネの登場も納得の背景

コンビニ各社の巨大おにぎりとは?(提供:ゲッティイメージズ)

 コンビニのおにぎりが大型化している。より正確に表現すると、通常のおにぎりに加えて「大きなおにぎり」という新しい分野が成長し、活況を呈しているのだ。

 大きなおにぎりは各社が近年になって販売し始めたのではなく、2000年ごろにすでに登場していた。当時から一部のファンに愛好されていたが、コロナ禍以降に物価が上がって売れるようになったという意見が、コンビニ各社から出ている。比較的少額で空腹を満たせるコストパフォーマンス(コスパ)意識が、大きなおにぎりにとって追い風になっているのだ。

 若年層を中心に根強いタイムパフォーマンス(タイパ)志向も追い風だ。要は「食事にかける時間がもったいない」という意識の下、手早く空腹を満たせる大きなおにぎりが売れている。

 大きなおにぎりの特徴として、複数の具材が入ったものが主流になっている点が挙げられる。例えばのり弁当や幕の内弁当といった「弁当のおにぎり化」はトレンドの一つである。

 今回は、こうした大きなおにぎりについて、主要コンビニ各社の取り組みをまとめていく。

●「スパム」に「サンド」 豊富なジャンルをそろえるファミマ

 まずはファミリーマートから。同チェーンで大きなおにぎりを代表する商品は「SPAMむすび」(320円)だ。ファミリーマートでは、スパムを使ったおにぎりを沖縄県の宮古島限定で「ポーク玉子おむすび」として2000年に発売。その後、2007年には沖縄県全域に取り扱いを拡大し、今では定番として親しまれている。

 こうした実績を踏まえ2021年8月に登場したSPAMむすびは、首都圏の一部店舗限定で発売したところ好評を博し、再販売を望む声が大きかったという。そこから、全国展開となった。宮古島から小さく展開して、ついには全国的なヒット商品へと出世したまれなケースである。

●付加価値が分かりやすい点が強み

 同商品には、1937年の発売以来、世界中で90億缶以上を販売した米ホーメルフーズ社の「SPAM」を使用。ご飯と具材の量は約160グラムと通常の約1.2倍。SPAMを丸ごと1枚入れているのが特徴だ。

 ファミリーマートの広報は「大きなおむすびは若年層から中年層の男性をメインに売れているが、 SPAMむすびは女性の構成比も高い商品」と話し、幅広く売れている。SPAMを使ったおにぎりはハワイや沖縄で親しまれているが、南国リゾートを思わせる商品イメージが、女性からの人気につながっているようだ。

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