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やっぱりUFOっているの? 月刊『ムー』が“ムー民”の好奇心をつかんでいるワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月30日 6時0分

やっぱりUFOっているの? 月刊『ムー』が“ムー民”の好奇心をつかんでいるワケ

「地球の歩き方」×「ムー」の企画もヒット

 1979年創刊、UFOや古代文明など世界の謎や不思議をテーマにした月刊誌『ムー』(運営:ワン・パブリッシング、東京都港区)。

 今年で創刊45周年を迎えたムーは、発行部数こそ落ちているものの、TikTokやYouTubeなどのSNSでは若年層からも支持を集めている。さらに、築き上げたブランド力を武器にアパレルブランドや飲食物、雑誌、自治体などと、さまざまなコラボを実現。

 中でも、旅行ガイドブック『地球の歩き方』とコラボし、2022年2月に発売した『地球の歩き方 ムー 異世界(パラレルワールド)の歩き方』は累計発行部数14万部の大ヒットに。2024年3月には第2弾となる『地球の歩き方 ムーJAPAN ~神秘の国の歩き方~』が発売され、こちらも好調だという。

 長年購読を続ける熱狂的なファンや二世代にわたっての読者もいるというが、どのようにして幅広い世代の心をつかんできたのか。編集長の三上丈晴氏に、ムーのビジネス戦略を聞いた。

●「マニア向け」の路線変更で人気雑誌に

 雑誌の創刊ラッシュだった1970年代。ムーもそんな流れに乗って創刊した雑誌の一つだった。当時は、「怪談」や「宇宙人」といった怪しいネタをまとめた中高生向けの雑誌として学習研究社(現:学研ホールディングス)から創刊された。雑誌名の由来は、太平洋上に存在したといわれる幻の大陸「ムー大陸」だ。

 現在は、2020年7月に設立されたワン・パブリッシング(元Gakkenのメディアビジネス部門)がムーを発行している。

 「創刊当時のムーは今よりも一回り大きいA4判で、イラストや漫画を多用したフィクション的な要素が中心でした。隔月発売で1年間続けたのですが、部数が伸びずにリニューアルすることになったんです」(三上氏)

 そうしてできあがったのが、現在のようなマニア向けの専門誌だ。「マニアならば小学生であっても十分な知識があり専門書も読みこなせる」という嗜好(しこう)性を踏まえ、専門用語をふんだんに盛り込み、小説や漫画をなくしてノンフィクションの方向性に路線変更。サイズもB5判とした。

 すると、中高生以外の人も購入するようになりグッと数字が伸びた。その後も右肩上がりに部数が伸びていき、隔月の販売から月刊誌に変わったという。

 これまでで最も部数が伸びたテーマは、1980年代に発売した「ノストラダムス特集」で30万部近くを売り上げたという。「毎回ネタ探しに苦労している」と三上氏は明かしていたが、関連するテーマの研究家とネットワークを築くなどして国内外の情報を仕入れているそうだ。

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