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『コロンブス』で物議のミセス、キャンペーン参加見送りは妥当? 日本コカ・コーラの判断に疑問を覚えるワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月7日 15時0分

 とはいえ、2023年のキャンペーンソング『Magic』のミュージックビデオにはどこにも差別性がなかったし、筆者には自由や平和をテーマにした癒される曲にしか聞こえなかった。他の曲のミュージックビデオもしっかり検証すれば、彼らがどんな人たちか、輪郭がつかめてくるはずだ。

 日本コカ・コーラが企業イメージを守りたい気持ちは分かるが、日本企業よりもよっぽどポリコレに詳しい外資系企業なのだから、ミュージックビデオを公開前にしっかりチェックしていれば「一発アウト」としてMrs.GREEN APPLEのファンを泣かす事態には、発展しなかったのではないだろうか。

 だいたい、ポリコレは法令違反とは異なる。明確にアウトと分かりにくい部分があるからこそ、コロンブスのような評価の分かれる歴史的人物をCMやミュージックビデオで扱う場合、史学の専門家に監修をしてもらった方が、ベターだったのは事実だ。

 Mrs.GREEN APPLEとしては、コロンブスのアメリカ大陸発見を称賛するというよりも「コロンブスの卵」の逸話について伝えたかったように見受けられる。人によって、もっと別の解釈はあるのかもしれないが、ミュージックビデオを抜きに曲だけ聴くと、コロンブスの卵のように、物事を打開するには発想の転換が大事だというメッセージを伝えたいように感じる。大のコカ・コーラファンの大森氏にしてみれば、発想の転換を促してくれるスペシャルな炭酸飲料がコカ・コーラだ、というようなCMソングに仕立てたのだろう。

 日本コカ・コーラは決定が二転三転するという批判を甘んじて受けてでも、Mrs.GREEN APPLEをキャンペーンに復帰させるべきではないか、あらためてそう思う。

(長浜淳之介)

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