1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

お客が求める「おいしいコーヒー」神話 カフェ経営で見落としがちな“ほろ苦い現実”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月7日 8時27分

 というより、そもそも日本の喫茶文化はそういう「自由」なものだった。明治時代にカフェーができてから、酒を提供する店もあれば、若い女性が接客をする店もあれば、インテリが議論をするための店もあった。昭和になってからも、歌声喫茶、ジャズ喫茶、美人喫茶などクセの強い業態が次々と現れた。

 今のように「おいしいコーヒーが安く飲める店」として、ここまで社会に認知されたのは、1980年代に「ドトールコーヒーショップ」などのコーヒーチェーンができてからだ。つまり、まだ新しいトレンドの1つにすぎないのだ。

 そんな日本の喫茶文化を振り返れば、その根底にあるのは「ゆったりくつろげる癒しの場」ということに尽きる。それが時にはジャズや若い女性の接客にフォーカスを当てられ、最近は「おいしいコーヒー」だった、という感じで時代によって変わっただけだ。それは裏を返せば、カフェや喫茶店というビジネスには、まだまだ大きなポテンシャルが秘められているということでもある。

 「脱サラしたらカフェでもやりたいな」という方は、コーヒーへのこだわりも結構だが、まずは客に対して自分はどういう「雰囲気」を提供したいのかということを、じっくりと突き詰めてみてもいいかもしれない。

(窪田順生)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください