1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「IT多重下請け」が生まれた背景 フリーランスを守る、共同受注の強みとは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月14日 11時38分

 髙田社長は「私たちは無理です。会社がつぶれてしまいます」と苦笑いした。発注側であれ、仲介業者であれ、消費税分はできることなら払いたくないのが本音だ。適格請求書発行事業者になった人が多ければ、元請けが発注しやすくなることは間違いない。「8割という数字は今後、大きな強みになります」。

●賃上げの風潮を作れるか?

 日本の平均給与を上回るフリーランスのITエンジニア。その所得をうらやむ労働者もいるかもしれない。だが本質的には、日本の経営者がいかに賃上げを渋ってきたかを問題視すべきだ。

 事実ITエンジニアがいなければPCもスマホも、インターネットも、ゲームも、ATMも動かない。つまりエンジニアに対して、もっと報酬という形で報いるべきなのだ。だが現実には、建築やアニメ・マンガ業界と同様に、多重下請け構造の影響によって、能力に見合った所得を支払ってこなかった。

 賃上げを促すことによって経済を回そうという風潮が、日本企業の中でも高まってきている。個々の企業が賃上げを実現できれば、日本全体で賃上げの機運も高められる。立場の弱いフリーランスへの報酬もまた然りで、彼らの地位も上向くだろう。

 そのスパイラルは、回り回って経営者にとっても「好ましい循環」になるはずだ。

(アイティメディア今野大一、武田信晃)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください