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テレビCMを打ちまくる「Temu」は危険なのか 激安を実現するビジネスモデルとは

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月9日 6時5分

テレビCMを打ちまくる「Temu」は危険なのか 激安を実現するビジネスモデルとは

CMでよく見る「Temu」のビジネスモデルとは

 7月20日にフジテレビで放送された「FNS27時間テレビ」で、中国の激安通販サイト「Temu」のインフォマーシャル(通販CM)が流れたことが、X(旧Twitter)でトレンドになるほどSNSをざわつかせた。

 例えば、「フジテレビの27時間テレビで TemuのCMを流してる 中国製のアプリを宣伝してるとかやばいな」「最近のTemuのゴリ押しはひどいですね」などのコメントが見られる。

 フジテレビについては、5月18日に放送された漫才賞レース「THE SECOND」でもTemuのコラボCMが放送されている。ただ、Temuのインフォマーシャルを流しているのはフジテレビだけではない。

 TBSで4月6日に放送された「オールスター感謝祭」でもインフォマーシャルが話題になっている。さらに他のテレビ局でもTemuのCMをよく見るために、なんとなく気になっている視聴者もいるようだ。

 そもそも、Temuは危険なのか――。Temuのビジネスモデルや危険度など、よく分からないという人も多く、筆者も質問を受けることが多い。そこで今回はTemuについて深掘りしてみたい。

 筆者がまず感心しているのは、激安で知られるTemuが決して安くないテレビCMなどを打ちまくっている事実だ。知名度を上げてとにかく1人でも多くアプリをダウンロードさせようという戦略なのは明らかだが、ネットなどでは「怪しい」という評判が出回っている。それでもCMを見かけるのは、TemuがCMを断れないテレビ側の懐事情を理解しているからだろう。

 ある在京の民放テレビ局員は言う。「広告収入が減っているのは周知の事実で、もはや広告を出してくれる企業を選べなくなっている。多額を積んでCMを出してくれるなら中華系でもウェルカム。あるキー局でも今、番組スポンサーにTemuを使うことを本格的に検討していると耳にしたばかりだ」

●「スーパーボウル」に多額の広告費

 こう聞くと、日本のテレビでTemuの広告を見る回数はさらに増えることになりそうだ。もっとも、この状況は日本だけではない。米国でも、TemuはCMで一気にユーザーを増やしたことで知られていて、CMを打ちまくることがビジネスモデルになっている。

 米国において、1年で最も広告料が高いと言われるのは、アメリカンフットボールの優勝決定戦「スーパーボウル」で流れるCMスポットだ。企業が30秒のCMを流すのに、平均700万ドル(約10億円、1ドル145円換算)の広告費を払う必要がある。そして、2024年2月に開催されたスーパーボウルではTemuのCMが登場したことが大きな物議になった。

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