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なぜ、スポーツは「推し活」の対象になったのか 試合観戦の枠を超えたきっかけは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月29日 7時35分

なぜ、スポーツは「推し活」の対象になったのか 試合観戦の枠を超えたきっかけは?

パリオリンピックが盛り上がりを見せる。今回は、スポーツの消費のされ方の変化について考えてみよう

 「行け……!!」── 思わず手に汗を握り、固唾を呑んで映像に釘付けに。パリオリンピックが盛り上がりを見せる今、選手の笑顔や涙に感動したり、感情移入したりする瞬間が増えている方も多いのではないでしょうか。

 ふと時代の流れに思いを馳せると、ほんの10年ほど前まで、スポーツの楽しみ方といえば、自分自身が体を動かしプレイすることを除けば、スタジアムや競技会場など現地で観戦すること、もしくはテレビで試合や競技を視聴するなど限定的でした。

 今や、情報収集手段の多様化に伴い、人々のスポーツの楽しみ方は大きく変容しました。スマホによって試合観戦は場所と時間を選ばなくなり、試合の様子や試合後のインタビューはもちろん、SNSや動画プラットフォームで垣間見える舞台裏といった、日常の1コマをも楽しめるようになっています。

 こうした変化・変容をもたらしているプロスポーツチームや選手は、どのような体験を人々に提供しているのか。多くの人々はどのようにスポーツを楽しんでいるのか。今回は「スポーツに対する消費行動の変化」について、ユーザー体験を軸に迫っていきます。

●観戦だけではない これまでと違った「楽しみ方」はどう広まっている?

 先述の通り、従来主流だったスポーツの楽しみ方、選手の姿に触れる機会といえば、競技会場やテレビでの観戦でした。試合以外の場でスポーツや選手に触れるシーンといえば、有名な選手が取り上げられているスポーツニュースやドキュメンタリー番組、雑誌や新聞の特集といったところでしょうか。

 新聞や雑誌などは、購読習慣や掲載内容への興味がなければなかなか手にしないものであると考えると、スポーツは基本的に「試合そのものを楽しむこと」こそが醍醐味という方が多かったはずです。

 しかし、さまざまなSNSやYouTubeをはじめとした動画プラットフォームが普及した今、これまでと異なる形で、選手やチームの情報に触れる機会が格段に増えています。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルの共同調査(参照:PDF)から「スポーツの情報入手先」としてSNSやYouTubeの割合が増えていることが明らかになっています。

 特に顕著な例として、スポーツチームが所属する選手の普段の様子や、試合・練習の風景を取り上げた映像を公式YouTubeチャンネルやSNSアカウントを通じて発信するケースが挙げられるでしょう。

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