1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

Snow Man目黒蓮の起用で“テレビ離れ世代”に訴求 業界の覇者「レグザ」が自信のワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月14日 11時10分

 ただ、やはり価格競争は非常に厳しいです。同じ価格で競争したとしてもレグザは原価力があります。どれくらい利益を取れるのかというところが、他のメーカーさんと大きく変わる部分で、レグザは非常に良いポジションにいると考えています。

●「日本のブランド力はまだ生きている」

――今後の展望として国内だけでなく、グローバル展開も視野に入っていますか?

 実は東芝時代に海外のビジネス展開は縮小していて、テレビ事業も撤退しているんですよね。しかし今回、海外市場への再参入を一生懸命やろうとマーケティングを含めて動き出しています。まだ始めて間もないのですが、伸び始めています。特にアジアの若者の間で目黒蓮さんの知名度は非常に高いのです。

――日本のものづくり神話が崩壊し、グローバルではだいぶ遅れている印象があります。

 いえ、そうでもありません。むしろ海外に行くと、日本のブランド力がまだ生きていることを実感します。私も何回か海外で新商品発表会のスピーチをしていて「日本人が来た」ということに対して、彼らがとても喜んでくれるのを見ています。

 私は英語を話せるのに、(あえて)「日本語でやってください」と言われるぐらいなのです。そういうところで日本ブランドが生きていることを感じます。だったら、そのブランドを使わない手はないですよね? 海外展開では製品に「Designed in JAPAN」といったようなバッジやキャッチをつけて、日本で開発した製品だと分かるように、うまく訴求をしています。

●UIが変わるだけで劇的に売り上げが変わる可能性 

 以上がインタビュー内容だ。

 日本の技術力に裏打ちされたテレビの新しい使い方を提案することで、顧客数も一気に増える可能性がある。テレビに限らず、インターネット上のショッピングやフリーマーケットなどを見ても、従来と比べてUIが分かりやすく、便利になったことによって成功した後発が多くあるからだ。

 かつて日本の家電は、不要な高機能を付けた高価格帯であったため、現地のニーズに応えたリーズナブルな簡素化モデルを展開した海外メーカーに遅れた。しかし、レグザのようにユーザーの利便性を考えた機能を備えた商品で勝負すれば、海外市場での日本ブランドは復興する可能性がある。

 過去から現在まで家電に共通して求められるのは、生活を便利にすることではないだろうか。技術の進化に伴い、ユーザーの要求はどんどん上がっている。テレビ離れをしている消費者の背景にあるのは多忙さだろう。観たいコンテンツが高画質・大画面で観られる満足度だけでは足りない。いかに見たいときに「時短」で見られるかのバリューが大きいのだ。製品開発がゴールではなく、優れたユーザー体験を提供することが全ての企業に求められる。

(乃木章、アイティメディア今野大一)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください