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インパクト強すぎ! 山形発「冷やしシャンプー」が、熊谷で驚きの進化 「氷点トニック」「ハイボールシャンプー」が生まれた背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月28日 15時55分

 街の老舗理容院の3代目である間室氏だが、山形の冷やしシャンプーを独自に進化させて、炭酸を駆使した方式を確立した。これからも、どのような進化を遂げるのか、楽しみだ。

 筆者も炭酸冷コースを体験してみた。炭酸で頭を洗うとその日1日は、ぼんやりしていた頭がさえる感がある。間室氏によれば、外回りの営業マン、出張で来ている人、周辺の飲食店などお店で働く人などが冷やしシャンプーの施術に来るそうだ。

 なお、クマガヤシャンプーはお店で提供している。ネット通販ならば、同志であるさいたま市岩槻区の「理容たねや」公式Webサイトでも購入できるようにしている。

●冷やしシャンプー誕生の背景

 冷やしシャンプーはどういった背景で生まれたのだろうか。

 ひやしびと代表の植松行雄氏によれば、「山形の夏が非常に暑く、お客さまにひとときの涼を届けたいというのもあるが、当時台頭してきた1000円カットに対抗できるサービスとしてシャンプーに着目した」とのこと。

 「QBハウス」のようなヘアカット専門にすることで、低価格を実現した理容サービスが普及する中で、シャンプーからの差別化を図り、山形の猛暑の夏を快適に乗り切ってもらうといった趣旨で始まったわけだ。山形市のメンズ・ヘアリズムの大沼氏が1995年頃、夏季のサービスとして開発した。

 山形には、郷土料理の「だし」や「冷やしラーメン」、河北町の名物「冷たい肉そば」など、冷やし文化が根付いているが、冷やしシャンプーもそういったサービスの一つだ。

 冷やしシャンプーを提供する店が山形市を中心に県内に広がり、2004年にはひやしびとが結成された。県内約300店が、「冷やしシャンプーはじめました」と白抜きの文字で書かれた、青い幟を店の前に掲げてサービスを行っており、山形の夏の風物詩になっている。

 NHKなど国内のテレビだけでなく、海外メディアからの取材も多い。提供期間は6月18日~9月18日だ。

 熊谷をはじめ、東京など各地、さらにはベトナムのハノイにも冷やしシャンプーの文化は広がっており、山形流ではないその店で考案した方式で施術を行うところもある。

 各店各様の冷やし方がある。前出・植松代表のミヨシ理容室では、冷えたシャンプーの液体をバーのバーテンダーのようにシェイカーに入れ、カクテルグラスに注いで髪を洗い、冷凍庫でシャーベット状に凍らせたトリートメントで髪をケアする。締めはキンキンに冷えたヘアトニックで、髪を整える。

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