そのシニア像、もう古いかも? シニアマーケの新常識「令和シニア」とは
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月26日 9時10分
さらに、国内では50代以上を対象にしたSNS「趣味人倶楽部」が2019年時点では会員数34万人、2024年現在では会員数36万人を突破しました。日記やフォト(写真投稿機能)を通じて同じ趣味の人と知り合い、旅行やスポーツなど趣味のコミュニティを通じて会員同士で新しいコミュニティを形成し、イベントなどで直接対面することもあります。
海外でも同じ傾向がみられます。米国のStitch社は50歳以上の中高年を対象にしたSNSサービスを提供しています。安全な通信環境や利用者認証の仕組みのもとで、グループ活動(映画、外食、ハイキングなど)や旅行仲間、友情、ロマンスなど、利用者が求める目的に応じたマッチングが可能となっています(参照:みずほリサーチ&テクノロジー「海外スタートアップが狙う世界の高齢者市場」)。
令和シニアはZ世代化している?!
デジタル接触に対するハードルが低くなっている令和シニアは、エンタメ、レジャー、ゴシップなどの情報収集をSNSなどのデジタル上で行う傾向がみられます。可処分所得に余裕があることから、自分の容姿や趣味に投資する行動が増えるなどの態度変容もうかがえます。
令和シニアのこれらの傾向はミドル世代にはみられないものである一方で、Z世代などの若年世代との共通項が意外に多く、特にエンタメ・レジャーなど余暇にかかわる部分でZ世代と近しい検索行動をとることが分かっています。
これらの行動の変化から、令和シニアは「Z世代化」しているのではないか? その結果、「グランフルエンサー」のような存在が出現し、今後この動きは消齢化に伴って加速するのではないか? と令和シニア研究所は考えています。
多様化した令和シニアのトレンド事例
令和シニアとZ世代の共通項について、実際に例をいくつか見てみましょう。
・SNSで発信する「グランフルエンサー」などのシニアインフルエンサー
おしゃれな服装や日常の様子を、Instagramを通して発信する「グランフルエンサー」をはじめ、趣味や仕事のスキルを生かした情報発信を行うYouTubeクリエイターなどが注目を集めています。YouTubeチャンネル「もののはずみ」は登録者数7.8万人、「ひろちゃん農園」は20万人を超えており、Instagramでコーディネートやレジャーの発信をする「bon・pon」が89万人以上のフォロワーを獲得するなどの支持を集めています。
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