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なぜ「魚肉ソーセージ」が人気に? 昭和のスター商品が再ブレークのワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月11日 9時20分

 このような形で「不可能」だった疾病リスク低減トクホを世に送り出すことに成功したわけだが、マルハニチロがなぜそれを可能としたのかという疑問が浮かぶ。魚肉ソーセージの製造元は他にもあって、トクホを取得しているメーカーもある中で、ここに到達できた「勝因」は何か。

●マルハニチロの「勝因」

 「それはやはりこれまでの蓄積だと思います。実は今回のトクホ取得に大きく貢献した研究員はそろそろ定年を迎えるベテランなのですが、学生の頃から魚油を研究していて、食べて健康になる食品をつくりたいということで、弊社の研究所に入りました。そこから30年近く魚油研究を続けてきて、最後にたどり着いたのが今回の商品です」

 サラリーマンならば誰もが胸が熱くなるような開発ドラマだが、そんなマルハニチロの魚油研究30年の集大成ともいうべき「DHA入りリサーラソーセージω」に対する市場の反応はどうか。

 「おかげさまでよく売れています。あと、実は社内の評判もいいんです。昼休みや、業務の合間に食べている人がたくさんいます。何を隠そう、私もこれを毎日食べています」

 もちろん、トクホは病気の治療を目的としたものではない。健康に最も大切なのは、バランスの取れた食生活や運動であることは言うまでもないだろう。

 とはいえ、仕事に追われて忙しいビジネスパーソンがそれを十分にできないのもまた事実だ。そういう人はビジネスバッグに魚肉ソーセージを忍ばせておいてもいいかもしれない。かさばるものではないし、常温保存ができるので入れっぱなしで問題ない。

 小腹が空いた時はもちろん、巨大地震などで帰宅困難になったり、電車や建物に閉じ込められてしまったり、そんな時の非常食にもなる。しかも、それで健康にもなるというのなら、中高年的にはこれほどありがたい話はない。

 魚肉ソーセージ「再ブレーク」の背景には、このように今の時代にマッチしたさまざまなポテンシャルが秘められているからだ。

 「疾病リスク低減魚肉ソーセージ」をバッグに忍ばせるのがビジネスパーソンの新常識……。なんて時代がやって来る日も近いかもしれない。

(窪田順生)

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