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LINEヤフー動画事業の27歳エース社員 「アプリDL数」前年同期比3倍を実現、その手腕は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月28日 7時15分

 「縦型ショート動画は、すでにかなり盛り上がっていました。まだまだやれることはあるのではないかと思いつつ、他のサービスが強いのでどうシェアを取っていくのか、悩んでいました。チームとしては、縦型ショート動画のコンテンツ数を増やしていくという大目標があり、それを達成するためにプロジェクトが複数動いていました」

 木藤さんが取り組んだプロジェクトは2つ。まずはLINE VOOMにユーザーが投稿したくなるようなエフェクトやステッカー機能のリリースに向けて動き出した。10~20代のユーザーが投稿したくなるような機能を、韓国にある開発チームともディスカッションしながら探っていった。

 「韓国の流行りが日本に入ってくることはよくあります。ただ、韓国での当たり前が日本では異なることもあります。例えば、韓国では配信者の顔出しは一般的ですが、日本では苦手意識を持っている方もいます。韓国の配信の流行りを取り入れつつ、日本のユーザーが使いやすいような機能、というバランスは意識していました」

 エフェクトの利用数ではまだまだ目指す地点に到達できていないが、両国の良い点を取り入れたエフェクトの利用数が相対的に多いという結果は得られているという。

 もう一つ取り組んでいたプロジェクトは「クリエイター育成プログラム」だ。縦型ショート動画プラットフォームには、TikTokerやインスタグラマーなどプラットフォームの代表的なクリエイターが存在するのに対し、LINE VOOMではまだスタークリエイターがいなかった。そこで、スタークリエイターの育成と輩出を目的にプロジェクトが始動した。

 「50人程度のクリエイターを対象に、投稿内容へのフィードバックや週1での面談などを実施していました。投稿内容と数字の動きを見て、今後どんなコンテンツを投稿していくのがいいか話し合います。毎日投稿するためにモチベーションが上がるようなコミュニケーションを取るなど、かなり密着型で取り組んでいました」

 プログラムから巣立ち、LINE VOOM内で人気を集めているクリエイターも出てきているという。その後、育成から収益化に軸足を移したプログラムを展開。収益化プログラムには現在までで延べ1万人以上が参加している。

 縦型動画市場は今後も激しい競争を強いられるだろう。調査によると、2023年の縦型動画広告の需要は高まっており、市場規模は昨年対比156.3%の526億円に到達した。2024年は773億円、2027年には1942億円に達する試算が出ている。

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