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HYDEコラボのブランド「WaRLOCK」の狙いは? 京都「100年企業」が着物アパレルに挑戦 

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月2日 12時0分

 「2019年ころ、日本ではスーパースターのHYDEさんが、米国の多くのライブハウスを回るツアーをしていました。その『挑戦する姿』に経営者として強い刺激を受けました。HYDEさんの背中を追いかけ、その情熱に感銘を受けたのです。WaRLOCKのデザイナーでもある人形師の木村ノブユキさんと30年前に出会ったのがブルックリンでした。当時2人で約束した『ニューヨークへリベンジする』機会を今回、11月のHYDEさんのニューヨークでのライブに便乗して、果たす機会を得たのです。30年前には私も木村さんも、手も足も出せなかったリベンジです」

●1周年企画商品はWebで「即完」 海外に訴求したい理由は?

 米国を始めとした海外に訴求したい狙いは他にもある。

 「外国人が和のテイストの衣装をかっこよく着ることができたら、逆輸入的に日本人にもその良さを知ってもらえるという狙いもあります。まずは米国から重点的に広め、世界展開していきたいと考えています」

 今や日本を代表するアーティストであるHYDEが監修している以上、ファンの大勢を占める女性も主なターゲットにしている。国内向けではレディースの衣服をメインに扱う。商品開発をする上でHYDEはどのように関わっているのか。

 「HYDEさんには何度も当社にお越しいただいて、衣装デザイナーも交えて打ち合わせをしています。もちろん、お任せいただいて進める部分もありますが、基本は細部まで協議しています。衣装作りは、HYDEさんが『自分も着たいけど、特に自分のファンに着てほしい和』をコンセプトにしています。いわば『HYDEが着せたい』アパレルブランドですね」

 和をテイストにした服飾デザインを進めようとしても、小田章のような老舗呉服屋の立場からすると、どうしても着物の常識にとらわれてしまいがちな部分がある。こうした場面で、HYDEのアドバイスには、ハッと気付かされることがあるという。

 「HYDEさんは『それいる?』といった形で、取捨選択の場面で的確な指摘をしてくださいます。どこかに和のコンセプトが入っていて、HYDEさん自身が自分で着たいと思うもの、そして女性ファンに『HYDEが着せたい』アパレルブランドを目指しています」

 販売方法には、小田社長独自のこだわりがあると話す。

 「私は古き良き呉服屋の伝統や、その時代の良さをあえて残していきたいと考えています。例えばポップアップストアを開くときも豪華な会場ではなく、アットホームな空間で、できるだけ細やかで親切な対応を心掛けています。和の心や文化を伝えられるように、原点に立ち返りながら試行錯誤していくつもりです」

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