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なぜ「ライス残し」で炎上したのか? 家系ラーメン店が抱える深いジレンマ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月23日 6時10分

●今後求められるのは

 外国人にとってラーメンは飲み干すべきスープ料理だが、日本人にとってラーメンのスープは、お上が注意喚起をする「健康を損なう毒」になりつつあるのだ。

 この嫌な流れは、零細のラーメン店をさらに苦しめることは言うまでもない。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)によれば、健康的な1日当たりの塩分摂取量の目標値は男性が7.5g未満、女性は6.5g未満。国の基準に照らし合わせれば、日本人はまだまだ「塩分取りすぎ」なのだ。

 それはつまり、メディアを用いた「ラーメンのスープを飲み干すのは体に悪いですよ」キャンペーンがこれからさらに力強くなっていくということだ。

 「豚骨しょうゆベース」で「しょっぱい」と感じる人もいるあのスープを、ライスをお供に最後の一滴まで飲み干そう。そんな家系ラーメン店のビジネスモデルにとって大打撃であることは想像に難くない。

 タバコ、アルコールなど「健康日本21」によってビジネスモデルの変更を余儀なくされた業界は多い。その流れは今、ラーメンにもやってきている。これまでの歴史に学べば、残念ながら「ライス無料」でこれを跳ね返すことはできない。

 自然に飲み干したくなる、塩分と脂にも配慮した、新しい時代の「家系ラーメンスープ」が必要になってきているのかもしれない。

(窪田順生)

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