1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「サブウェイ」再浮上なるか ベタ惚れしたワタミが全てを賭けるワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月26日 10時30分

 背景には、コンビニのサンドイッチやサラダメニューの拡大に加え、いわゆる「パワーサラダ」専門店の台頭、急成長で人材が育っていなかったためのサービス低下などがあったとされる。そのころサブウェイ本部は、海外店をマスターフランチャイズから直営へとシフトしていた。日本もサントリーホールディングスが2016年に、株式の65%を本部へと売却。2018年には残りも売却して、完全に手を引いた。

 とはいえ日本から撤退まではいかず、新生・日本サブウェイはコロナ禍でさらなる不採算店の整理を進め、185店にまで減っていた。2023年には本部の経営が投資ファンドへと変わり、再び海外店をマスターフランチャイズに戻す動きが進む。過去3年、中国など20カ国以上でマスターフランチャイズ契約を締結。2024年の新規開店の40%以上がマスターフランチャイズ各社がオープンしており、サブウェイの成長エンジンとなっている。

●赤字店舗は1つもなし 全店が黒字

 11月14日にワタミが開催した2025年3月期上期決算説明会で、渡邉会長は「10月25日から3週間、サブウェイについてさらに知見を深めた」とし、「これからの日本のサブウェイの味は、ワタミが決めることに了承をいただいた。もっともっとおいしくなる」と、自信を見せた。

 なぜ、渡邉会長はサブウェイが大きく成長すると思えるのか。現在国内で展開している178店に年間で赤字の店舗は1つもなく、全店が黒字なのが大きい。6.5坪と狭い立地で出店でき、駅前や郊外、学校や病院など場所を選ばないのも、有利な点だ。渡邉会長によれば「2000万円の投資で、6000万円の回収ができている」という。

●ようやく「ワタミモデル」が板についてきた

 今後、ワタミは3000店の出店予定を定め、逆算して計画的に出店していく方針だ。2025年1月から2026年3月で、まず35店を出店。2026年4月~2027年3月は50店を出店し、翌年からは毎年100店前後を出店しながら、10年で1065店を達成する計画だ。

 具体的には、2025年1月に東京都大田区のワタミ本社ビル1階に研修店舗を出店予定。2月中旬には、新しいサブウェイの形を示す、フラッグシップ店舗を出店する予定もある。

 なお、ワタミの2025年3月期上期決算は、売上高が433億8600万円(前年同期比7.6%増)、営業利益が22億1500万円(同22.5%増)、経常利益は18億8600万円(同44.3%減)。親会社株主に帰属する中間純利益は14億3700万円(同48.6%減)だった。順調に売り上げと営業利益が大きく伸びた一方、経常利益と中間純利益は激減している。3月末と比較してドル円の為替レートが円高で進行した影響が原因とのことだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください