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「安くて当然」を覆す! 「豆腐バー」「うにのようなとうふ」なぜヒット? “豆腐革命”の正体に迫る

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月30日 6時37分

 BEYOND TOFUシリーズが生まれてきた背景として、2012年3月に期間限定で発売した「ザクとうふ」のヒットがある。アニメ『機動戦士ガンダム』に出てくるモビルスーツ「ザク」の頭部をかたどった、パッケージが特徴的。累計出荷数は500万機(ガンダムへのリスペクトから機と数える)に上った。ガンダムシリーズは他に「百式とうふ」など。

 同社広報によれば、「ガンダム好きの3代目・鳥越淳司社長の趣味でつくった商品で、ガンダムのコアファン層である、30~40代の男性が豆腐売場に押し寄せる現象を起こした」とのこと。ザクとうふの登場以前には、豆腐にはターゲットを絞った付加価値の高い商品という概念がなかったという。同社のユニークな商品群は、鳥越社長のアイデアによって生み出されている。

 2014年8月に発売したマスカルポーネのようなナチュラルとうふのターゲットは、20~30代女性。ダイエットや健康のために食べるという、潜在的なニーズがあると考えた。この商品も人気となった。

 相模屋食料は創業73年の老舗豆腐メーカーで、売上高は410億円(2023年度)。過去10年で5倍と鰻登りだ。これは、革新的な商品づくりだけでなく、継続困難な全国の豆腐メーカー12社を次々にグループ化して、再建に取り組んでいるからでもある。

●ユニークな豆腐専門店

 JO(東京都品川区)という外食企業が経営する、豆腐専門店「豆富食堂」とおからパン「豆富パン」もユニークだ。

 同社は2011年、東京・五反田に日本酒専門店「酒場それがし」をオープンして以来、主に居酒屋を都内の五反田や恵比寿、目黒に出店。現在は10店を展開している。

 豆富食堂は2021年11月、恵比寿にオープン。コロナ禍で居酒屋の営業を自粛せざるを得ない状況下、豆腐という日本人の日常に欠かせない商材を扱って売り上げの安定化をはかり、外食のみならずテークアウトのニーズも拾える業態として考案された。店内に工房を持ち、宮城県産大豆「ミヤギシロメ」を使って、職人が毎日、大豆から豆腐をつくるクラフト豆腐の専門店として異彩を放っている。

 ランチには、豆腐料理7品で構成する「豆腐御膳」(1540円)、「豆腐屋の麻婆豆腐御膳」(1980円)などの定食を提供。

 夜は豆腐料理居酒屋となり、「豆腐と鶏のすき焼き」(3080円)、「湯葉春巻き」(1100円)、「揚げたてがんも」(880円)などを提供。締めには干し豆腐を麺に使った「豆腐白湯麺」(1430円)、甘味に豆花(770円~)など。お酒はナチュラルワイン、日本酒、焼酎など各種そろえる。

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