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「カヌレ」はなぜ定番スイーツ化していったのか? ローソンやスシローで大ヒット 「進化系」も登場した背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月19日 6時10分

「カヌレ」はなぜ定番スイーツ化していったのか? ローソンやスシローで大ヒット 「進化系」も登場した背景

どんなカヌレが人気なのか?(提供:ゲッティイメージズ)

 第2次カヌレブームが到来し、定番スイーツの仲間入りを果たしつつある。

 ローソンでは、2022年9月に発売した「濃密カヌレ」の累計販売数が、わずか4日で100万個に到達。同社スイーツブランド「Uchi Cafe」として歴代2番目の速さで100万個を突破する、爆発的ヒットとなっている。

 今秋冬シーズンは、セブン-イレブン・ジャパンが、ロッテの「ガーナミルク」とコラボした「ガーナ ショコラカヌレ」を発売。ファミリーマートも発酵バターを使ったカヌレを発売し、各社が注力している。

 回転寿司でも、スシローが9月限定のスイーツとして「カヌレ・ド・ボルドー バニラアイス添え」を販売して40万食を完売。マクドナルドでは、見た目がカヌレに“激似”の「プリンケーキ」を11月13日から販売している。

 JR大阪駅直結の商業施設「ルクア大阪」に出店する洋菓子店「ダニエル」では、連日大阪土産の新定番として、カヌレを買い求める人で行列ができる。早い時間帯に行かないと、大半の商品が売り切れる。東京では、広島発の「立町カヌレ」が丸の内・渋谷・品川に出店。名古屋発の「カヌレとアイス」も吉祥寺・浅草・原宿にショップを構えるなど、中部より西、西日本勢の活躍が目立つ。

●今回が「第2次ブーム」 進化系の登場が特徴

 そもそもカヌレとは、正式には「カヌレ・ド・ボルドー」と呼ばれる、フランスのボルドーに伝わる伝統的な菓子である。小麦粉や蜜蝋、ラム酒、卵、バターなどを使い「カヌレ型」と呼ばれる王冠のような円錐の型を使用して焼く。表面はカリッとしていて、中はしっとりしたプリンのような味わいと食感が特徴だ。

 カヌレはかつて1990年代に第1次ブームがあり、今回は「第2次ブーム」とされる。ベーカリーや洋菓子店だけでなく、コンビニや回転寿司が販売したり、バリエーション豊かなものが登場したりと「進化系カヌレ」が続々と出現しているのが特徴だ。今回はこのカヌレブームの行方を見ていく。

●大阪から始まった「第2次カヌレブーム」

 1990年代の第1次カヌレブームは、神戸を本拠とする老舗ベーカリーチェーン「ドンク」を経営するドンクの影響が大きいといわれる。同社スタッフがフランス視察で見つけたカヌレ・ド・ボルドーにほれ込み、日本でもつくれないかと思案し、ボルドーにある業界団体のカヌレ協会を訪問。レシピの入手に成功すると、帰国後に試作を重ねて「カヌレ・ド・ボルドー」を発売した。

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