NEC「ブルーステラ」誕生の舞台裏 コンサル人材を自社で育成する強みとは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月31日 9時41分
2年間NEC Digital Platformを展開して業種ノウハウ、テクノロジーを集約してきましたが、より顧客にシンプルに伝わるものが必要だという結論にたどり着きました。先述の顧客企業のDXに関する調査結果も踏まえ、ブランド設立に至りました。
――ブルーステラの立ち上げは2024年5月と、他社に比べると後発になります。他社の動きをどのように参考にしましたか。
国内外の多くの事例を参考にしました。そこで得たものとしては、ブランド名称による顧客への分かりやすさがあり、かつ実質が伴っている点が重要だという点でした。名称では、DXに直結するようなシャープで、抽象度が低い言葉で表現したい思いがありました。そこで、伝えたいイメージを大切に検討しようという方針が定まりました。
名称を決める際に当社へのブランド調査も実施しています。その結果「信頼できる」「誠実」というイメージは高かった一方、「先進的」「スピード感」「変革」というイメージではやや低い結果が出ました。新しいブランド名称では、これらのイメージを払拭できる言葉にしようとなりました。
この2つの要素をかけ合わせたのが「ブルーステラ」です。イタリア語で「青い星」を意味しており、この青い星はかつて船乗りの道しるべとなったシリウスを意味しています。羅針盤やナビゲーターという意味があり、未来志向がある言葉として名付けています。
――社内でブルーステラの定義はどのようになっているのでしょうか。
大きく言うと、コンサルティングを起点としたDXによる価値創造をブルーステラの定義にしています。顧客課題を解決するコンサルティングを起点に、end-to-end(上流から下流まで)で、顧客に当社のテクノロジーと組織をつなげた取り組みを推進します。
ブルーステラでは、顧客に「何が欲しいですか?」とは言いません。最初に「今どういったことをしていますか? どういった悩みがありますか?」という問いかけから始まります。これがコンサルですね。そこで顧客の課題を聞き出し「こういう道筋でこういうゴールを目指しましょう」と提案します。ゴールに向け、価値創造に向けたロードマップ、システム開発のスケジュールを作り、そして当社でそのシステムの運用・保守まで進めていく形を取っています。また、課題ごとに当社のノウハウを集約した「シナリオ」を整備し、スピーディに実現までのロードマップが描けるようにしています。
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