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NEC「ブルーステラ」誕生の舞台裏 コンサル人材を自社で育成する強みとは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月31日 9時41分

 DX人材というのは、このDXの本質を理解しながら、社内では自分自身がDXツールを使いこなし、顧客に提案し、ケアできる人材のことを指しています。このDX人材は、ブルーステラに欠かせないコンサル的な考え方を身に付けています。当社ではDX人材を2025年までに1万人にする目標を掲げていましたが、既に達成しました。新たに2025年までに1万2000人とする目標を立て、今後さらなる人材の高度化、拡大を目指していきます。

●「語り部方式」で浸透 コンサルの自社養成が強み

――コンサル起点と明確化している点が、ブルーステラの特徴なのだと思います。戦略コンサルタントが700人いる話も先ほどありましたが、これはNECグループのコンサル企業であるアビームコンサルティングの人数を合わせた数字でしょうか?

 この700人にはアビームコンサルティングの数字は入っておらず、全員NEC社員になります。アビームのコンサルタントの人数を入れると、さらに8000人増える形になります。

 NEC社員自らがコンサルをすることで、顧客の課題発見からシステム開発や運用、保守まで一貫したプランを提案できます。このコンサルはキャリア採用などで外部から採用した人材もいますが、主には社員のリスキリングを中心に人材を増やしています。

――2023年9月に富士通がオーストラリアのコンサル企業「MF & Associates」を買収したように、コンサルに注力する企業が出てきています。

 当社の場合は、教育プログラムを整備し、自社のコンサル人材育成に力を入れています。また、戦略コンサルとまではいかないまでも、コンサル的な考え方をDX人材として全従業員が身に付けるべく進めています。アビームも含めて、グループ社内でコンサルの専門部隊を擁しているのはブルーステラの強みだと捉えています。

――ブランドを推進する過程で、組織変革も必要になると思います。

 そうですね。ブルーステラでは、今のところ組織体制の変化は最低限にしています。事業ドメインとの連携の観点では社内アンバサダー制度を取り入れており、製造業や通信業など、社内の各事業ドメインに「ブルーステラアンバサダー」というブランドを浸透させる責任を担っています。

 このブルーステラアンバサダーが、例えば「顧客からこういうことを聞かれたらこういうふうに答えるべき」といった内容を教えています。いわば「語り部方式」でブランドの考え方を事業ドメイン単位で従業員に浸透させています。

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