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富士通社長に聞く「組織変革の真意」 AIエージェントの未来は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月18日 14時42分

富士通社長に聞く「組織変革の真意」 AIエージェントの未来は?

富士通の時田隆仁社長(撮影:武田信晃)

 2025年の新春トップインタビューでも、前年に引き続き富士通の時田隆仁社長(正式表記:「隆」は生きるの上に一)に話を聞く。

 今年はドナルド・トランプ氏が大統領に再び就任する。ウクライナやガザでの紛争は解決の糸口が見えない。韓国でも戒厳令の余波が続くなど、ビジネスを取りまく状況は、ますます混迷を極めている。

 富士通は2021年から社会課題を解決する事業モデル「Fujitsu Uvance」(Uvance)をビジネスの中心に据えていて、2025年度は2023~2025年度中期経営計画の最終年度だ。

 2023年度(2023年4月~2024年3月)の決算を見ると、売上高は前年比1.1.%増の3兆7560億円、営業利益が同52.2%減の1602億円と増収減益だった。理由には欧州での事業再編、デバイス関係の売上減などを挙げている。ただし、Uvance単体でみると売上高2000億円から同84%増の売上高3679億円に増加。Uvanceを中心としたサービスソリューション事業全体では、売上高1兆9842億円から同7.7%増の売上高2兆1375億円に増加している。

 難しい経営環境の中で今後をどう展望しているのか。AIエージェントへの考えは? 富士通の役割の変化は。時田社長に話を聞いた。

●「改革には多くの事柄がリンクする。個別には捉えられない」

 富士通は、2025年度のUvanceの売上高で7000億円を目標に掲げている。これは全体の売り上げ4兆2000億円の17%、サービスソリューションというセグメント(2兆4000億円)では30%を占める規模だ。意欲的な目標に対して、時田社長は達成に自信をみせる。

 「Uvanceという新しい事業モデルのみならず、従業員の行動変容、顧客へのオファリング開発などに取り組んできました。商品、サービス、組織体制、事業の進め方など、あらゆる面で成熟度が増してきたと思っています。その結果、この数字を掲げました」

 この目標を達成するカギは何かと聞くと「(組織内の)横のつながりを広げること」だと話す。

 「今まで当社が手掛けてきたSI(システムインテグレーション)を中心としたビジネスモデルは、1業種や1顧客に向き合いながら要件を忠実に構築していくものでした。しかしUvanceは(複数の産業をまたぐ)クロスインダストリーなので、1対1ではなく、横のつながりを広げることが重要です。顧客にもそれを促し、理解してもらう必要があります」

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