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ドコモは通信品質をどう立て直すのか 前田新社長が語る「品質ナンバーワン」への方策

ITmedia Mobile / 2024年6月18日 19時20分

―― 全社的にネットワークを意識するという話があったが、組織にそれをどう反映させるのか。

前田氏 組織に明確に反映させているわけではないが、ドコモ全体で問題意識を持って強化する。新経営陣全体でも、既に討議をしている。どこのエリアでお客さまが「ここはちょっとよろしくない」と思っているかを見える化して、全社で共有する。問題があるところには、速やかに手を打ちに行く。可視化も含め、それが会社全体で共有され、そこに対して現場がスピーディーに対応していく仕組みをより洗練させる。組織というより、今まで以上に全社で取り組んでいきたい。

●通信料収入はどう上げるのか、金融・決済分野は銀行業にも意欲

―― ARPUが下がっているが、通信料収入はどう上げていくのか。

前田氏 しっかり上げていきたい。昨年度はirumoやeximoをやらせていただいたが、irumoは低料金なので、ここでシェアを拡大したい。シェアの拡大は当たり前だが重要で、通信料収入を上げるのにも効くが、新しい分野での売り上げを積み重ねるにも顧客基盤が必要になる。さまざまなお客さまの使い方に対応する料金プランを、しっかり提供しなければならない。irumoをご支持いただき、低容量プランに多くの方が入ればシェアに対してはプラスになるが、結果としてARPUは低下傾向になる。

 通信サービスの収入も上げたいが、それ以外も上げる。基本的にはこういう戦略。irumo、ahamoに入った方が「爆アゲ セレクション」のようなものをお使いいただくと、APRUが上がったり、そこからさらに上のプランに入っていただけることもある。

 金融連携しているポイ活プランもある。どちらかといえば、決済サービスをお使いになったり、ポイントを多くためたりしている方に支持していただけているが、これは当たり前。ただ、メリットをご理解いただけた方の中には、これまでお使いでなかったドコモの決済サービスを使う動きもあることが見えている。こういったところからも、通信ARPUを上げる取り組みは続けていきたい。

―― 金融サービスについて、競合他社は銀行を持っている。ドコモはどうするのか。

前田氏 金融領域で事業を進めてこられたと思っており、非通信領域の推進役にもなっている。一番伸ばせているのは決済分野。dカード、d払いは全体の取扱高も伸ばしており、昨年度に関しては13.1兆円。18%ぐらいの成長をしている。PayPayはカードとコード決済の両方でお話をしているが、同じぐらいのレベルで競争をしている。昨年度は投資もやらせていただいた。

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