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米国生まれの「ヨシノパワー」が“固体電池”のポータブル電源に注力する理由

ITmedia Mobile / 2024年6月27日 16時5分

 創業者と私の関係ですが、実は私が米国に交換留学に行った時からの知り合いです。彼から「日本での展開を手伝ってくれないか?」とお願いされたことから、私が日本法人の代表として就任することになりました。

―― Yoshino Technologyは、発電に知見のある創業者のもとで生まれた会社なのですね。とはいえ、技術的にまだ成熟しているとはいえない面もある固体電池を、いきなりポータブル電源に使おうというのはハードルが高く、チャレンジングだと思います。この技術は、どこから来たものなのでしょうか。

桜田社長 先述の通り、創業者には発電機に関するノウハウがあります。その“つて”を使うことで、ポータブル電源をすぐに作ることができました。技術のコアとなる固体電池は、Yoshino Technologyの兄弟会社が製造したものを生産しています。

 製品の金型についてはYoshino Technologyが持っているものの、同社自身はファブレス、つまり生産工場を持っていません。技術力と品質が確保できる外部企業に(金型や部品を託して)生産を依頼する形を取っています。

―― 兄弟会社が固体電池を製造しているとのことですが、固体電池に関する技術面でも優れているということなのでしょうか。実は「世界初の固体電池採用」と言われても、にわかに信じることができなかったので……。

桜田社長 この兄弟会社は、特に固体電池の量産化についてかなり強く優れた企業です。

 固体電池を製造すること自体は、日本企業でも可能です。しかし“量産”となると、まだできていません。世界を見渡しても、固体電池の量産ができる会社は数社しかないはずです。Yoshino Technologyの兄弟会社は、そんな数少ない会社の1つということになります。

●「安全性」「高温での動作」が強みのヨシノパワーのポータブル電源

―― ヨシノパワーの製品、今回はB300 SSTをお借りしましたが、やはりこの電池の技術がヨシノパワーの強みなのでしょうか?YouTubeなどでは、バッテリーセルにドリルで穴を開けても発火しないというような動画を公開されていたと思います。

桜田社長 ヨシノパワーの強みは、一言でいえば電池だと思っています。我々の製品は固体電池を採用することで「爆発しない」「発火しない」という安全性がものすごく高いです。これが、従来のポータブル電源とは究極的に違う点です。

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