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米国生まれの「ヨシノパワー」が“固体電池”のポータブル電源に注力する理由

ITmedia Mobile / 2024年6月27日 16時5分

 また、固体電池は特性上、高温にも耐えられることもメリットです。ヨシノパワーの製品は仕様上60度までの環境で保管できます。電池単体でいえばもっと暑い場所でも問題ないですが、バッテリーを制御する温度を65度に設定している都合で「60度までは保管しても大丈夫」としています。

 60度まで保管できるということは、夏場であっても倉庫の中や自動車のトランクの中に置いておいても大丈夫というわけです。さすがに、夏場の自動車のダッシュボードの上(あるいは近傍)は厳しいですが。

―― 耐えられる温度が高いことで、保管場所の幅が広がるというのはよいですね。

桜田社長 また、固体電池の特性として、4000回充放電を繰り返しても定格容量の80%を確保した状態を維持できるというのも強みです。サイクル数4000回というのは、ポータブル電源としては業界最高水準です。

●デザインにもこだわりを

―― 過去に他社のポータブル電源を試したこともあるのですが、それと比べてもヨシノパワーの製品はデザインがとてもよいと感じました。リビングに置いたとしても違和感がありません。デザイン面にもこだわっているのでしょうか。

桜田社長 私個人としても、デザインに関しては重要視しています。日本法人の代表を打診された際に、実は「デザインがなかったら引き受けたくないな……」と思っていたのです。

 しかし、製品を最初に見せてもらった際に、今までのポータブル電源と比べると想像以上に良かった。リビングにも置いておける、女性からのウケもよいだろうと思いました。安心して引き受けられました。

 話を聞いてみると、ヨシノパワーのバッテリーはデザインに関して相当に力を入れているそうです。米カリフォルニアに本拠を構える工業デザインチーム「FuseProject(ヒューズプロジェクト)」と一緒にデザインしています。このデザインは、他メーカーと比べても優位に立てる、1つの“強み”だと思っています。

●もっと大容量の製品も発売したい

―― 現時点では、ポータブル電源について「241Wh」「602Wh」「1326Wh」「2611Wh」の4製品、それとポータブルソーラーパネルを2製品展開されています。今後、別タイプの製品も検討されているのでしょうか。

桜田社長 現在、現行モデルで最大容量の「B3300 SST」よりもう少し容量の大きいモデルと、既存のモバイル電源に“付け足し”できる「拡張バッテリー2600(仮)」の販売を検討しています。拡張バッテリーの方は2024年冬、大容量の「B6000 SST(仮)」は2025年内の発売をできればと考えております。

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